あらすじ

「クロードと一緒に生(き)もとを飲む会」開催まであと1か月あまり。当初、山陰デイリーとの共催だったが、宏のたっての希望で、岩下本家酒造のみでの開催となり、参加費が4千円から8千円に。さらには定員120名中、まだ30余名しか集まっていないという。真奈美から会の現状を聞いたせつは、相談すべく安本のもとへ。
蔵人 1巻

島根県の出雲空港に、ひとりの日系米国人の青年が降り立った。彼の名はクロード・バターメイカー。自分のルーツである、曾祖父の酒蔵を探し求めてやって来たのだ。松江で実家の居酒屋「あやか」を手伝っている小野寺せつは、英語が大の苦手なのに、何の因果か彼を出迎えることになり…!?

蔵人 2巻

岩下本家酒造場では、ヒロの造る純米酒が順調に発酵を続けていた。新米ながら醪(もろみ)のテイスティングをさせてもらったクロードは、必死でその味と香りを覚え、あらためて酒が生まれる過程に感銘を受ける。そんな中、クロードとヒロは社長から、「一会クラブ」という松江の文化人が集う飲み会に誘われて…!?

蔵人 3巻

クロードのビザ問題が解決し、結婚話はなくなったせつ。日本酒の素晴らしさを知ってから「あやか」の経営にも熱が入るが、逆に熱がありすぎて、客との距離を感じ始めていた。そんな話を聞いた安本酒店の店主は、自分が主催するあやめ亭での「日本酒の会」に参加してみないかという。

蔵人(4)

安本酒店を訪ねたせつは、おかみさんの代わりに、店主の安本が戻ってくるまで店番をすることに。初めて体験する酒屋の店番だったが、日本酒マニアのお客に振り回されてイライラ。そこへ日本酒ビギナーのお客さんが「焼肉に合う日本酒」を求めてやってきた。せつは、ある日本酒を「燗」にして飲むことを勧めたが…!?

蔵人(5)

いよいよ始まった酒造り。収穫したばかりの米を蒸し、「荒息を抜く」と言われる作業に精を出す蔵の男たち。初めての酒造りに、クロードは刺激的な毎日を送っていた。一方、今年は大吟醸の製造を行なわないと決めたヒロと、それに反対する社長は、方針の違いから争いが絶えなくて…!?

蔵人(6)

コップを割ったり注文の品を出し忘れたりと、店でミスを連発するせつは、お客さまを不快な気持ちで帰らせてしまったことに落ち込む。安本に相談しても「自分で考えること」だと言われ、溜まったグチを聞いてもらうべく次に岩下本家酒造を訪れる。そこで真剣に酒を造っているクロードを見かけ…!?

蔵人(7)

「クロードと一緒に生(き)もとを飲む会」開催まであと1か月あまり。当初、山陰デイリーとの共催だったが、宏のたっての希望で、岩下本家酒造のみでの開催となり、参加費が4千円から8千円に。さらには定員120名中、まだ30余名しか集まっていないという。真奈美から会の現状を聞いたせつは、相談すべく安本のもとへ。

蔵人(8)

「あやか」で、本格焼酎と「梅干し」を一緒に注文してきた客に、異を唱えたせつ。そのまま飲むのが一番美味しいとおすすめしているつもりの彼女だったが、「押し付けはやめてよ」と言われてしまう。思い悩んだせつは、閉店後「あやめ亭」を訪ねるが…!?

蔵人(9)

新潟の蔵から帰ってきたクロードが見たのは、疲れ果てたせつの姿だった。せつの母・あやかが腰を痛めてしまい、せつがひとりで満席の「あやか」を回していたという。翌日から蔵に入るつもりだったクロードは、予定を変更し、あやかが快復するまで店を手伝うことにしたが…!?

蔵人(10)

クロードの酒造りは、沙織たち仲間の助けで、生(き)もとの仕込みを無事に終える。クロードのよきライバルである刈谷から、自分が造った生もとの利き酒に来て欲しいとの連絡を受け、久々に岩下本家酒造を訪れたクロードだが…!?クロードは「神在」を蘇らせることが出来るのか!?蒼い瞳の蔵人伝説、堂々完結!!