あらすじ

医療者として「男の生きづらさ」と向き合う 「薬物依存症」は病気である―― でも、なぜ、「薬物」を使ってしまうの? 犯罪じゃないの? 病気への偏見が自分のなかにあるときに、医療者はどうするのか……!? そして、家族へのDVをやめられない男達の真実… 苦手意識を持つ患者さんに対して、新人看護師・夜野はどのように接する…!?
こころのナース夜野さん 1巻

心の痛みと向き合う、精神科ナースの物語 前作『精神科ナースになったわけ』が話題を呼んだ著者の最新意欲作! 虫歯ができたら歯医者に行くように、心の病気にかかった人のために「精神科」がある。でも「心の病気」ってなんだろう? 患者さんが“本来のその人になっていく”、その小さなお手伝いをするのが看護師の仕事だ。彼の、彼女の、「こころ」の痛みに耳をかたむける―― ささやかだけれど切実な、精神科ナースの物語。※本作は、医療者・患者さんへの取材に基づいたフィクション作品です。医療監修は、精神科医・医学博士の山登敬之先生にご協力いただいています。

こころのナース夜野さん 2巻

これは言葉にならないSOSと向き合う医療 医療者の方々から「誰かの明日をつなぐ漫画」と称賛の声多々! 患者さんの言葉にならないSOSと向き合う医療が、精神科。しんどいとき、孤独を感じるとき、読むと心に優しく沁みる精神科ナースの物語。2巻では、精神にも寿命があること、何も食べず生きていきたい少女と母親、幼少期に性的虐待を受けた父親と対峙する患者さん、孤独死から見える生き方、を描きます―― 「心というブラックボックスと向き合うことで見えてくること。生きづらさを感じていても、いなくても。心について知ろうとすることで見える景色はきっとある」 『an・an』 2020年4月15日号 「言葉では埋まらない隙間がある。名付けられない感情がある。人の心の、目を逸したくなるような暗部を、この物語は柔らかなタッチで、否定もせず、声高に叫ぶこともせず、過不足なく描いている」 『共同通信 47NEWS』

こころのナース夜野さん(3)

医療者として「男の生きづらさ」と向き合う 「薬物依存症」は病気である―― でも、なぜ、「薬物」を使ってしまうの? 犯罪じゃないの? 病気への偏見が自分のなかにあるときに、医療者はどうするのか……!? そして、家族へのDVをやめられない男達の真実… 苦手意識を持つ患者さんに対して、新人看護師・夜野はどのように接する…!?

こころのナース夜野さん 4巻

患者からの恋愛感情に、医療者は…!? 担当する患者から好意を示された夜野。看護師の先輩たちに相談して拒絶の意を示した彼女だが、患者から「人間同士でつきあってたのではないのか」と責められる。医療者は恋愛感情にどう応えるのが正解なのか? 悩みを抱えつつ、彼女は「慢性期病棟」へ。そこで出会ったのは何十年間も入院している曲者の患者ばかりで……

こころのナース夜野さん 5巻

悲しみや怒りに囚われた時に人は…!? 慢性期病棟での研修が終わり、通常業務に戻った夜野。彼女が診察や訪問先で向き合うのは…… 彼氏に求められたい琴音さん、子を失って10年、朝ごはんを作り続ける母・波子さん、怒ると人を打ち負かしてしまう飛鳥さんなどなど、自分の感情に悩み苦しむ人たち。そして、医療者として患者に抱く自らの感情に相対することになる夜野さんだが…!?

こころのナース夜野さん 6巻

精神科ナースとして、最大の葛藤!! 精神科ナースになって一通りの仕事を覚えた夜野に、「4年目の壁」が立ちはだかる。疲労、慢心からのミス。そしてミスをした自分を責める思いに、夜野は押しつぶされそうになるが…!? その他、描かれるのは、仕事をはじめ様々なことに苦しむ「医者のための自助会」。いまや11人に1人がなるという「男性の育児うつ」。そして「医療観察法(心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律)」の対象者2名を、通院患者として担当することになった夜野。医療者として、一人の人間として、葛藤を抱えることになり…。そんな夜野が選んだ道とは…!? クライマックス!!

こころのナース夜野さん

3巻から一気に引き込まれた

こころのナース夜野さん 水谷緑 山登敬之
ひさぴよ
ひさぴよ

1巻を読んだ時点では、良い漫画だとは思いつつも、深刻な心の悩み(特に自殺願望、リストカットの心理とか)にそこまで共感できず、しんどすぎてもう続きを読むことはないかなと思ってたところ、作者さんの最近のツイート(https://twitter.com/mizutanimidori/status/1603767672566530048 )「暴力を振るう男性が何を考えてるか」を目にして、この回のテーマが刺さりすぎて衝動的に一気に完結まで揃えて読んだ。3巻は「男の生きづらさ」がテーマなのだが、自分も男性である以上、まったく他人事とは思えない内容だった。 https://manba.co.jp/boards/106869/books/3 そして精神医療の世界は決して”向こう側”の話ではなく、想像していたよりも地続きの問題であり、深刻でないにしても、メンタルや依存症問題に興味があれば、読んで非常に勉強になることが多かった。男性の加害問題だけでなく、5巻では女性側のパワハラ・DV加害も取り上げられていて、こちらも「なぜ人に怒るのか」というプロセスが明確に説明されており、今まで感じていたモヤモヤが晴れたような気持ちになった。 その他にも語りきれないほど多種多様なテーマが盛り込まれている「心のプロ」を仕事とする人々描いた作品。 この先も、心が不安定になることがあったら読み返したい。