これは言葉にならないSOSと向き合う医療 医療者の方々から「誰かの明日をつなぐ漫画」と称賛の声多々! 患者さんの言葉にならないSOSと向き合う医療が、精神科。しんどいとき、孤独を感じるとき、読むと心に優しく沁みる精神科ナースの物語。2巻では、精神にも寿命があること、何も食べず生きていきたい少女と母親、幼少期に性的虐待を受けた父親と対峙する患者さん、孤独死から見える生き方、を描きます―― 「心というブラックボックスと向き合うことで見えてくること。生きづらさを感じていても、いなくても。心について知ろうとすることで見える景色はきっとある」 『an・an』 2020年4月15日号 「言葉では埋まらない隙間がある。名付けられない感情がある。人の心の、目を逸したくなるような暗部を、この物語は柔らかなタッチで、否定もせず、声高に叫ぶこともせず、過不足なく描いている」 『共同通信 47NEWS』
1巻を読んだ時点では、良い漫画だとは思いつつも、深刻な心の悩み(特に自殺願望、リストカットの心理とか)にそこまで共感できず、しんどすぎてもう続きを読むことはないかなと思ってたところ、作者さんの最近のツイート(https://twitter.com/mizutanimidori/status/1603767672566530048 )「暴力を振るう男性が何を考えてるか」を目にして、この回のテーマが刺さりすぎて衝動的に一気に完結まで揃えて読んだ。3巻は「男の生きづらさ」がテーマなのだが、自分も男性である以上、まったく他人事とは思えない内容だった。 https://manba.co.jp/boards/106869/books/3 そして精神医療の世界は決して”向こう側”の話ではなく、想像していたよりも地続きの問題であり、深刻でないにしても、メンタルや依存症問題に興味があれば、読んで非常に勉強になることが多かった。男性の加害問題だけでなく、5巻では女性側のパワハラ・DV加害も取り上げられていて、こちらも「なぜ人に怒るのか」というプロセスが明確に説明されており、今まで感じていたモヤモヤが晴れたような気持ちになった。 その他にも語りきれないほど多種多様なテーマが盛り込まれている「心のプロ」を仕事とする人々描いた作品。 この先も、心が不安定になることがあったら読み返したい。