しらさぎ市にバブル期に建てられた菩薩像は、持ち主が死亡し遺族が相続を放棄し、自治体のお荷物となっていた。国土建設省の縞はゲンたちに菩薩像を爆破解体させることで、地域活性化のスピードアップのモデル事業にすることを画策するが、現地を視察したゲンは幾つもの問題点にぶち当たる…「祈りの解体」、潔癖症の敦子は解体業に向いていないのではないかと苦悩する。なんとかしてあげたいと思案するゲンたちはロクとミチに相談する…「秋のゆきだるま」、縞の下で働く若手キャリア官僚の関根はエキセントリックな行動を取る上司の縞についていっていいのか苦悩する…「官僚の決断」他。
見た目は必至で生活している孫請け解体業者のゲン。世界を股にかけて活躍した爆破解体技師と言われるには技術だけではなく人情もないとやっていけない世界なのかも。爆破解体の細かい描写が描かれていてスラスラと読める作品でした。是非一度試してみては?