あらすじ

その手が一閃するや、警務官を瞬時に悶絶させる。恐るべき殺人マシーンの本領を見せたシゲルは、自分以外の暗殺者から舷一郎を守るため、舷一郎の潜伏先に自分を連れて行くようタイチに迫る。信ずるべきか信ぜざるべきか、タイチは迷った末に…。そして、南日本の謀略のさらに彼方より、巨大な敵が姿を現す…!?
太陽の黙示録 建国編 1巻

2002年の大地震により分断された日本列島。南日本はアメリカと宗方が、北日本は中国と孫市が牛耳っていた。そして2020年、水没した東京と、火山灰に覆われたままの不毛の大地「グレイ・シティ」。南北どちらにも属さないこの「第3の場所」に、海外で避難民として暮らす日本人を集め、新たなる「日本」を作る…巨大な才能・葛城亮を得て、舷一郎たちの挑戦は始まる!だが、復興のカギとなる稲を何者かに奪われ…!?

太陽の黙示録 建国編 2巻

舷一郎の仲間たちは、日本人避難民の帰郷を目指し、世界各地で奮闘していた。食料・水・住宅・農業用具…故国へと向かう10万人の命を、彼らが一手に預かっているのだ。一方、舷一郎と参謀・葛城は、これから起こることを世界に発信すべく、ジャーナリストのトーマスに面会するが…!?

太陽の黙示録 建国編 3巻

日本人避難民たちの第一次日本帰還計画「Dデイ」4日目。三浦半島沖で足止めされている避難民たちに対し、北日本の軍艦が発砲。世論は一気に避難民支持へと傾いた。一方、新潟から徒歩で富士を目指す舷一郎たちも、順調に歩みを進めていた。入植は成功目前、しかし「Dデイ」計画の帰着点である富士ハイパーランドが…!?

太陽の黙示録 建国編(4)

妨害に遭いながらも、10万人の上陸を成功させた舷一郎。だが、避難民たちは国連預かりの身となり、舷一郎は北日本の手先・公文に連行される。公文は、舷一郎に賛同して拘束された北日本市民の命を盾に、避難民の退去を求めてきた。己の信念か、目の前の人命か。舷一郎の選択は…!?

太陽の黙示録 建国編(5)

震災で世界全土に散らばった、日本人避難民たちの第一次日本帰還計画「Dデイ」は、柳舷一郎の指揮で成功裡に幕を下ろそうとしていた。だがその矢先、不運な事故で人命が失われた。「非武装不服従」を掲げるリーダー・舷一郎の下す処断とは?そしてその5年後、世界は異常気象の恒常化で慢性的食糧難に陥っていた…。

太陽の黙示録 建国編(6)

「Dデイ」計画が成功し、再生特区日本が成立して5年。2026年の日本列島では、不自由な生活を強いられる北日本を脱出し、豊かに生まれ変わりつつある再生特区に「密入国」して生活を始めることがひとつの潮流となっていた。そうした脱北者であるタイチ、リョウ、シゲルの若者3人は、再生特区で働き口も与えられ順調に生活していたが…!?

太陽の黙示録 建国編(7)

その手が一閃するや、警務官を瞬時に悶絶させる。恐るべき殺人マシーンの本領を見せたシゲルは、自分以外の暗殺者から舷一郎を守るため、舷一郎の潜伏先に自分を連れて行くようタイチに迫る。信ずるべきか信ぜざるべきか、タイチは迷った末に…。そして、南日本の謀略のさらに彼方より、巨大な敵が姿を現す…!?

太陽の黙示録 建国編(8)

再生特区侵攻を開始した南日本軍の眼前で、突如北日本軍巡視艇が爆発。北日本・中国・アメリカ連合軍と、南日本軍との戦闘が始まった。無防備な特区が、ついに戦場と化すかに見えたとき、宗方が取った捨て身の一策とは?そして、震災以後の日本が歩んできた道の総決算となる「札幌会議」に向け、リョウ、タイチが持てる力を振り絞る。その眼前に現れた意外な人物とは?

太陽の黙示録 建国編(9)

札幌会議ですべては決まる!震災後、南北に分断され、米・中の分割統治を受けてきた日本、そこに割って入った舷一郎の再生特区、南日本による舷一郎暗殺計画と特区侵攻、それを迎撃するために隠密裏に手を組んだ米・中2大国の思惑…それらすべての帰趨は、札幌会議で決定されることになった。震災後の日本が生み出した2人の英雄、柳舷一郎と宗方操は、最後まで殺し合うのか?それとも手を握るのか?巨大な物語が今、美しい終末を迎える。