男に振られてカツアゲで気分を紛らわそうとする主人公、名前はあるんですが、もうほぼ最初から最後までカツアゲしてきたからつけられた「カッチー」というあだ名で呼ばれ続けます。 カツアゲのカッチー。 場末のうらびれたバーのマスターとカッチーの恋の行方を描いておりますが、相変わらずの爆笑センスで笑わせてくれます。 そして切なくすれ違うヤンキーと三十をとうに回った案外おっさんのマスターとの恋心。 カッチーの年上のマスターに対する、守ってやりたい、でも年下だし……みたいな健気さに胸を打たれます。
いきなりブッ込まれる 「僕ぁ愛のハゲタカだよ!」 というこの台詞。 もうここからして、面白い気配しか感じません。 実際、お腹がよじれる程、笑えます。 登場人物が全員、面白い。 特に個人的に気に入ってるキャラは主人公はじめのバイト先の先輩バイトの大学生「世田谷練馬(せたがやれんま)」です。 名前を聞くだけで笑えてくる。 とにかく笑いのセンスもタイミングも抜群です。 それなのに、はじめの先輩に対する一途な思いが切なく胸を締め付けて、ホロリと泣ける。 一粒で二度美味しいという、あのお菓子のよう。 どのお菓子かは忘れましたが。 先輩の漢らしさも必見です。 なんせ、制服のシャツのボタンを留めないんだもの。(全開) これを漢と言わず何というか。
世の中には色んなBL漫画がありますが、これほどまでに昭和歌謡が似合うBL漫画などあるだろうか?という程、昭和っぽい漫画です。 いや、別に昭和を描いてるわけじゃないんですよ。 恐らく舞台は平成です。 携帯電話持ってるし、みんな。 絵柄が古いという不粋なレビューをどこかでみましたが、それが原因じゃありません。 ワタシが思うに、漫画の中で繰り返し描かれる人情が、ワタシの中にある「懐かしい」という感情を引っ張り出すのだと思います。 ちょっと奥さんお醤油貸して(実際に言ったことないですけど)みたいな、SNSでは到底不可能な、ああいう人間同士の繋がりを感じられる、そういう漫画です。 大袈裟じゃなく。 お腹がよじれるほど笑えて、ポロッと来る。 「男はつらいよ」 なんだと思います。 羽生山へび子さんの漫画は、だいたい全部。 ええ、もう、そう言っても過言じゃありません。 懐かしい気持ちになりたい、そんな日はぜひ読んで下さい!
男に振られてカツアゲで気分を紛らわそうとする主人公、名前はあるんですが、もうほぼ最初から最後までカツアゲしてきたからつけられた「カッチー」というあだ名で呼ばれ続けます。 カツアゲのカッチー。 場末のうらびれたバーのマスターとカッチーの恋の行方を描いておりますが、相変わらずの爆笑センスで笑わせてくれます。 そして切なくすれ違うヤンキーと三十をとうに回った案外おっさんのマスターとの恋心。 カッチーの年上のマスターに対する、守ってやりたい、でも年下だし……みたいな健気さに胸を打たれます。