アイドルの卵としてアイドル事務所に在籍する糸は、音信不通になっていた元事務所の先輩・植茂くんと1年振りに偶然の再会をはたした。糸にとって特別な存在である植茂くんだが、彼にとって糸は会いたくない存在だった。しかし、植茂くんのそばにいる猫柳という男が二人を引き合わせて……!?※本コンテンツは【単行本版】を分冊したものです。分冊版や単行本との重複購入にお気をつけください。
新人刑事の鈴木は「山田同盟」というレジスタンス組織への潜入を命じられる。聞き込みを繰り返すも全くしっぽがつかめない…ふりそそぐ灼熱の太陽で行き倒れてしまった鈴木が目を覚ますと綺麗な青年の家にいた。鈴木と名乗ったその青年は「お兄さんは男で勃つタイプの人なの?」と無邪気に笑ってキスしてきて---?表題作ほか、スクールカースト上位の男子高校生の歪んだ恋や荒れ果てた銭湯で春をひさぐ青年のたまゆらの小編などアナーキーでアングラな埋み火の短編集。
時は鈴木歴二〇一七年。長く続いた第一次名字戦争は鈴木と佐藤の協定によって幕を下ろした。一方、表舞台から追われ地下に潜った名字達のレジスタンス「山田同盟」の調査のため潜入調査することになった新人警察官の鈴木だったが…?※この作品は『山田BL』『山田同盟』に収録されています。重複購入にご注意ください。
しがない新聞記者の涌谷は、後輩の付き添いで若者に人気の配信者・江田に取材をすることになる。年頃の娘を一人で育てている涌谷は、娘と同年代の若者たちに支持される江田が醸し出す、掴みどころのない不思議な雰囲気に戸惑うが…。 ※本電子書籍は『mimosa vol.1』収録の「品川スーサイド 第一話」と同じ内容です。
執筆陣がオール「山田」の前代未聞のアンソロジー! ■企画課王子様vs堅物課長の恋の駆け引き。 ■リア充くん×変わり者の風紀委員、高校生男子のセイシュンv ■ゲームの中で出会った相手。実物はめちゃ可愛い同級生で…? ■あっちもこっちも山田だらけ…!? ―――その日、世界は姿を変えた! ――他、作家「山田」が贈るBLアンソロジー!!
自由で気まぐれでモラトリアム…俺の可愛い年下の彼氏(オトコ)はいつだって自分勝手。友達が大事でサークルが大事、元カノに会ったと言って約束をすっぽかす…俺の事なんて二の次だ。自分でも悪趣味だと思うけど、それでもこの子がたまに見せる独占欲や甘い言葉に酔わずにはいられなくて…。BL界の吟遊詩人・山田酉子が紡ぐ恋の短編集!
【本作品は『オリジナルボーイズラブアンソロジーCannaVol.31』収録作品の単話配信です】退屈な街にやってきた、静かな嵐のような転校生。 山田酉子「八月の金星」【第1話】
身体はドMで心はドS――俺の彼氏の九十九さんは、正真正銘の「変態」だ。女性ものの下着を纏い、足もとまで隠れるロングコートで現れたかと思えば、公衆トイレで拘束される事を望み、ある時なんか、ドアを開けたら宅配便のおにーさんといちゃついていた…平々凡々な学生の俺にはハードルの高いインモラルな相手だけど、自分の欲望に忠実で裏表なんか一つもない彼に魅せられてしまって―――。
さびれた商店街の時が止まったような写真館に飾られている私の家族。私の家は今どき珍しく毎年写真館で家族写真を撮る。撮られる度に写真館のショーウィンドウに飾られて恥ずかしい。でも私は黙って笑顔で写真に撮られる。私はお姉ちゃんとは違うから。癇癪持ちの父と病気がちの母を置いて、お姉ちゃんは家を出るという。お姉ちゃんはいつもそう。家族写真を撮る時も笑わない。お姉ちゃんは私に言う。「よく笑えるね」――私だって笑いたくて笑ってるんじゃないよ。そんなお姉ちゃんの引っ越し直前、父から母の病状を聞いた。でもお姉ちゃんは予定通りに家を出て行くという。どうして? お姉ちゃん。どうしてこんな時まで貴女はそうなの?
昨日お兄ちゃんが死んだけど、私はちっとも悲しくない。私にいつも無理ばかり言っていた。「……もっと足開けよ」と無理やり私に足を開かせて……。もっとキツかったのは、お兄ちゃんの友達が三人同時に無理やり……。