「占い姫」は周辺諸島に響き渡る占い師。その占術は予言とうたわれるほどで、それゆえ占い姫は自らに絶対のルールを敷く――「決して嘘をつかない」。だが、嘘の先生・弥次郎との出会いで占い姫は初めて嘘をついてしまい、国を出て旅に出る。二人の関係も徐々に変化していき……!?
友情にも片想いがある。人間界に魔女修行にやってきたオギノユラ。彼女に出された課題は「人間界で友達を作ること」ところがユラは人付き合いが大嫌い。ある日クラスメイトの佐伯に文化祭に誘われたユラは課題クリアのため、佐伯と“友達”になろうとする。けれど佐伯には何か目的があって…
「さよならが近づくとなにもかも愛しく感じるわ――」亡くなった祖母はそう言っていた。だが、それは嘘だ。離れていくと思ったら、悲しくて悔しくて嫌いになるはずだ。少女・夜子(よるこ)は祖母の魂を山に還した山響呼(やまびこ)の少年に、その思いをぶつけるのだが――!?圧倒的感性が光る、デビュー作を含む短編5作を収録。〈収録作品〉王様と魔女/逃亡前夜/夜のおばけ/山響呼/夜店