ヨネザアド大陸に在る不思議な世界『アタゴオル』 猫が自立し人間と同じく話しながら生きる者達の 不可思議な事が当然である日常の物語 全ての生き物達は個々で自立している "徒党を組まない"関係であることが一番の支え合いになっている そんな関係性がとても気持ち良く 今読むとまた深い 気持ちの良い珈琲が飲めて 気持ちよく呼吸ができる世界 今読むとまた深い! アタゴオルに限らずますむらひろし作品は全てが緑の香りを感じる 何処かへ行きたいけど何処へも行けない時 なんとなくモヤモヤした時 答えが見つかるかもしれないシリーズです。是非! (初登録:初クチコミです!よろしくお願いします)
ますむらひろし先生のデビュー作『霧にむせぶ夜』を収録した短編集。作品の解説はマンバ通信の水曜教授さんの記事を読んでもらうのが良いですが、一つ注意点として書いておきたいのは、電子版の画質があまりよろしくない、という点です。 ヨネザアド・カタツムリ社から刊行されている紙書籍版『ヨネザアド幻想』と比べると、天と地ほどの違いがあります。 http://y-katatsumuri.com/page/product.html 中にはそこまで画質は酷くない短編もありますが『霧にむせぶ夜』に関しては、原稿の問題なのかわかりませんが、極端に読み取りの質が低く、本来ある緻密さが薄れてしまうのは勿体ない限りです。 電子版の強みを活かして、改訂版出すなりしてヨネザアド幻想と同程度の原稿状態を再現してほしい…!と願ってます。 とはいえ、電子版の方が価格の面でも入手しやすいのは間違いないですから、モバイル端末などで読むだけなら電子版で充分かもしれません。
どこか遠くに、遥か遠くに逃散したいというのは、金持っていようが彼女がいようが、誰もが持つ願望ではないでしょうか。僕が想像するどこか遠くは『コスモス楽園記』のロバス島のイメージです。 作者のますむらひろしといえば、ヨネザアドという物言う猫と人が共存する世界を描いた「アタゴオルシリーズ」が有名です。『コスモス楽園記』も等身大の猫がでてきますが、舞台は現代日本となっております。 主人公は番組制作会社に勤める藤田光介という青年。「秘島探検シリーズ」という番組の下調べのため、無人島であるロバス島に単身向かった光介は、そこで二足歩行の猫による街を見つけてしまうのです。驚き戸惑う光介は、“マタタビドングリアンパン”という、島でご禁制のブツを楽しんでいた文太という猫に出会い、猫の社会に入りこんでいきます。ロバス島の掟で、人間社会にもどれなくなってしまった光介は、人と同じようだけど、どこか異なる猫たちの文化を目撃していきます。 巨大迷路を抜けないと診てくれない「迷路医者」、すべてのオキアミの救済を祈る「オキアミ教」、ゴッホの絵画にでてくる建物そのままを設計するジプレッション氏など、人間の文化を下敷きにしながらも、猫達の文化は独自に発展しているのです。 猫達がなぜ、このような文化を築くことになったのか、その創造主は誰なのかという問題に対して物語はハードに展開していきます。が、基本的に南国雰囲気なロバス島の和やかな日常が描かれています。 椰子の木に囲まれた露天風呂に入りながら寿司を食べたり、谷川の水で沈んだ街の底にある、潜水具をつけて行く床屋、海に沈んだ幻の酒・ジョジマアルを飲む昼下がり…。現実には体験できないけれど、自分がそこにいるような気持ちにさせてくれる、そんな不思議な漫画なのです。もし、漫画の中に入れるのなら、僕は間違いなく『コスモス楽園記』を選びます。
※ネタバレを含むクチコミです。
ヨネザアド大陸に在る不思議な世界『アタゴオル』 猫が自立し人間と同じく話しながら生きる者達の 不可思議な事が当然である日常の物語 全ての生き物達は個々で自立している "徒党を組まない"関係であることが一番の支え合いになっている そんな関係性がとても気持ち良く 今読むとまた深い 気持ちの良い珈琲が飲めて 気持ちよく呼吸ができる世界 今読むとまた深い! アタゴオルに限らずますむらひろし作品は全てが緑の香りを感じる 何処かへ行きたいけど何処へも行けない時 なんとなくモヤモヤした時 答えが見つかるかもしれないシリーズです。是非! (初登録:初クチコミです!よろしくお願いします)