自分が書いた小説通りに、殺人が起きたら……どう思う?――大学生にして、人気ライトノベル作家の左々暗龍(ささくら・りゅう)は、自分のファンだという少年・ミカトと出会う。ミカトという名前は左々暗の小説に出てくる登場人物と同じだった。この出会いに、左々暗は必要以上に気まずい思いをしていた。なぜなら、書き上げたばかりの作品の中で、左々暗はミカトを殺してしまっていたから……。
ぼやけた日常と生々しい非日常が、少年たちの心と交錯する……。ミステリアスでファンタジックな4つの物語世界へ誘います。「隣の町で死んだひと」「怪談六話」「終電時刻」「番町サカナ屋敷」を収録。
1996年、香港。街では、若い女性の腹を裂く連続殺人事件が発生。事件に関わる、グィノー家の裏切り者=アーネスト・藍・グィノー征伐のため、ローゼリットは《風使い(アエロマンサー)》候補のカルノを呼び寄せた!猥雑な不夜城都市・香港を舞台に繰り広げられる、めくるめくファンタスティック・バトル、フル・ボリュームの第一弾!
市国に住む粘土工(クレイワーカー)のヨキは、精霊市国・勤労庁の口入れ屋に働き手の手配をお願いしているのだが、来るのは頼んだ条件とはまったく違う働き手ばかり。文句ばかりの爬虫精霊の家守に少し手を焼いている。両生精霊の井守はそんなヨキに同情的だ。そこへ今度はヨキの元にひとりの少女が送られてきた。王立霊薬工場で魔草を枯らしてしまったという逸話つきの少女だ。妖精汚染で戯化した絵本を持ち、かつて妖精にトォメリーサと呼ばれていたという。そうしてヨキと少女のぎこちない日常が始まった――。「少年魔法士」「原獣文書」で時代を画した物語師なるしまゆりが“この世界”に生きるすべてのひとに贈る、待望の新作ファンタジーついに開幕! ※電子限定特典として、「新書館60周年記念 新書館×アニメイト ウィングス・コミックス・フェア リーフレット」へ掲載した番外篇を収録しています。
久世瑩(くぜあきら)は「マスター久世」の一人娘で天才少女だ。まわりからは「七光姫」と呼ばれる、自称・やな奴。彼女は久しぶりに訪れた故郷で、父が残した人間型レプリカと宿命の対決をする!! 表題作のほか、デビュー作[熱帯性吸血鬼 トロピカル・ヴァンパイヤ]、描き下ろし[REPLICA MASTER番外篇 CYBERNETIC BEAUTY]を収録した、新鋭・なるしまゆりのデビュー・コミックス!!
学生時代からの“親友”である蟹喰菜々生(がにはみ・ななき)のマンションを訪ねるワタナベは、少々“痛い男”だ。やがてワタナベは気づく。妻の過去に蟹喰がいたことを……!? 不条理と必然が織りなす悲痛な物語の果てにあるのは、凄惨な絶望か、生きる勇気か……。表題作「非怪奇前線」+後日譚「非怪奇前線 The After」のほか、1998年発表の幻の短編「きりんは月を食べる夢を見るか」を収録。
遠い遠い未来。人類の版図は地上のごく一部に限られていた。やがて人類は“失われた荒野”「新大陸」に調査の手を伸ばす……。新大陸調査隊警備班々長・村上静馬は、なにかにつけて超マイペースなレイ・ジーン・セイバーヘーゲン博士に手を焼いていた。だが大陸人の持っていた「運命の石」が二人の関係を変えてしまい……!? 遙かな未来の大冒険、話題騒然の第一巻!
天変地異の起こった時代。少年教育再生施設から脱走した城ヶ崎七騎は、偶然入り込んだ薄荷公路邸で煙のように姿を消すことができる「坊ちゃん」と出会う。あるモノに興味を持った七騎は、執事として再び屋敷に潜りこむ。
ある日、届けられた「箱」…。全てはそこから始まった。過去に亡くなったはずの人が突如現れて戸惑う人々。殺されたはずの兄たちと再開した布瀬竜助は喜ぶが、かつて兄たちを殺した犯人が現れ、そして-!箱とは何なのか、誰が送ってきたものか、そして死者を蘇らせるその目的は-?戦慄の物語が今始まる-!!
公安調査庁に「重要懸案事項」と記載され、米ソの諜報機関もその能力に注目していた男・被験者Sが死亡した。彼の実子として突然、莫大でワケありな遺産を相続することになったのは、ごくごく普通の高校生・野原灯(のはら・あかり)。しかし、遺産と一緒にやってきたのは、国家レベルの陰謀と、美しくも残念な弁護士だった!?遺産……その魅惑的な響きに騙されるな!ビリオネア高校生の遺産相続ミステリー開幕!!
山の神であり、親代わりでもある夜長彦に<御山からは出られない>と告げられていた鉄壱智。しかし、少年は外の世界を識るため禁じられた外界へと足を踏み出した。そこには、人間たちと神との様々な物語が、そして冒険が待っていた――!!