依存先が1つしかないことを「執着」と呼ぶ。そんな2人の女の子の話。教室の隅っこで大人しく本を読んでいるタイプの森巧美はある日、クラスのムードメーカー的存在の菅谷司に出会う。仲良くなったきっかけは、2人とも男みたいな名前だったから。そんなひょんなことから始まった関係だが、交友を何年も続けていくうちに巧美は司に対して特別な友情とは別な感情を抱くようになっていた。司も恋愛感情ではないものの、自分の隣は巧美ではないといけないという強い拘りを持っていた。歪ではあるものの、私はそれを愛と定義する。