雪獅子王ウェイシは王としての資質が高く、臣民に慕われているが、先の戦の活躍のせいで近隣諸国から恐れられていた。そのウェイシを一途に慕う側近のシダは、彼の花嫁探しに頭を悩ませていたが、二人は誰よりも一番大切な存在で、お互いさえ傍にいればいいというのが暗黙の了解だった。シダは男であり、己の立場を弁えていたが、子を生すことができるため、そんな彼らを見ていた臣下たちは、「シダ殿が陛下の御子を産めばいい」と進言してきて…。 石田 要先生の美麗なイラスト入り♪
思いきり甘やかされるがよい神さまから見放され没落した松末家。進学費用を自分で工面する破目になった跡取り息子の桂衛は、消えた白蛇さまを探しに裏山の祠へ…。そうして、しきたりに則って土蔵に監禁したのは、赤い髪に緋色の着物…獣じみた、だがとても男前の神、尽壽だった。桂衛だけの神さま――人恋しがりの尽壽に身も心もゆるゆるにされてしまう桂衛。ところがひょっこり白蛇さまが戻ってきて……。
銀種という種族の軍人・ネスは、帝都から来た人間の少佐・フィキが自分の護衛官となることを聞かされる。人間嫌いで彼に反抗的な態度をとるネスだが、敵との戦いで瀕死の重傷を負ってしまう。銀種の傷を癒すことができるのは、たった一人の【絶対者】だけ。ネスはフィキに強引にキスされ、その契約を交わしてしまう。さらに契約の影響で、毛嫌いしているはずのフィキに欲情してしまい――。 笠井あゆみ先生の美麗なイラスト入り♪