魔女の病に冒された長寿の女に創り出された少女型人工生命体ミトス。薬で深く眠る主人の目覚めを待ち、対話によって「知」を得ていく。その出生の理由、芽生える自我の行く末は──
浮気魔な会社の先輩、麻衣子に振り回されるみさき。楽しみにしていた水族館デートの前日に新たな証拠を見つけ、お泊りは中止に。深夜の帰り道で、みさきが夢に見たものは…? 社会人百合・深夜ラブコメ!(コミックマーケット102発行・同人誌)
にくい。みにくい。──すべてが。繊細な民世(たみよ)は、憂(ゆう)の他愛ない一言に、いつも棘を感じていた。誘いの断り、ズレた慰め、行動への否定。民世のなかで、愛されたさと憎しみは、日々ちくちくと縫い上げられていく。暑い夏の日、衝動の果てに、民世は凶行に及ぶ。
【当コンテンツは同人誌作品です】恋をした人に食べられることは、至上のよろこび――。教育通り使命をまっとうして、おいしい「おにく」になった白。食べごろを過ぎて、ようやく恋を知った黒。最後まで「おにく」に不適合な自分と向き合い、誇りを捨てなかった灰。3人の食肉用少女がたどる愛を描くオムニバス作品集。
「百万円は、半年分の手取りより、少し多くて。カードの支払い、五ヶ月分。」 ゆめかわガールのわたあめ(27)はSNSで出会ったゆにこ(17)とオフ会をする。ゆにこ(17)が小遣いを貯められるように、とパンケーキ代をおごるわたあめ(27)。その後も、仲良く過ごしていたふたり。しかし、ゆにこが就活を始めたころから関係は変化して── いつまでも変わらない、ありのままの、可愛い自分を愛してほしい。恋する日々は、いつも甘くて幸せだった。幻想のなかで生きる女の夢物語。【消えない痛みを抱えた百合漫画】
「このままの私じゃ いけないから」 年上の幼馴染、銀河のもとへ通う星花。青色の目をもって生まれた銀河は、自傷を繰り返していた。幼いゆえに解決手段を持てない星花は、銀河を体で慰め続ける。薄暗い部屋で、銀河に抱かれながら、星花は密かに願う。(どうか、すこしだけでも。白い中指を包む、せまい宇宙に奇跡が起こって。──銀河の傷が薄まればいい。) 繰り替えす日々の苦しみ、まやかしの優しい宇宙。【消えない痛みを抱えた百合漫画】
【神に愛され 土地に縛られ 花のように笑う】 縁起物の「餅憑き」である醍醐に近づいてはいけないと言われながらも連れ添う多鶴子。その儀式は別れか、結びか。時の止まった埃っぽい町で共に過ごした聖なる日々の記録。
【天国へ行こうよ】コンセプト喫茶のキャスト、ベルとえる。仲良しのふたりが退勤後に酒を酌み交わす中、傷だらけのえるは自らを“天使”と呼び、ベルを誘う。スカートの中に闇が揺れる、電気街の天使譚。
【愛が欲しいなら対価を出しなさい】 双子の姉妹、ちどりとちはる。母の教えにより、姉妹の関係は体の成長とともに歪んでゆく。ふたりは繋がりあうために愛の「対価」を払い続ける。対照的な片割れ同士が紡ぐ、願いと絶望の物語。
【「生きてしまっている」そう思うのは、すこし苦しいんだ】 寮のルームメイト、香川と奥菜。ある朝突然、奥菜の姿が人間ではなくなっていた。仰天する香川だが、奥菜は心の底にあるものを訥々と語り出す。小さな部屋の哀しき変身物語。