父に連れられ取引先の地中海の船上パーティーに出席した海音は、主催者である、白く輝く髪と髭を持つ海商王と呼ばれる壮年富豪ネロに見初められる。情熱に燃える彼は海音を秘書として雇い、また婚約者として豪邸に招く。その強引な求愛に、ついに海音もネロを受け入れる。彼は海の男の豪快さで、荒々しくスカートをまくりストッキングを破り彼女に迫る。海音も今まで見た事もないような巨大な彼の男性自身を見て、からだから潮をほとばしらせ貫かれるたびに悦びの悲鳴をあげていた。初めて大人の愛し方を知った海音は、オフィスで、豪邸で、交わりを続けるが…。
在籍する大学の考古学部の調査でギリシャを訪れたあたしは、ふとした事から崖の洞窟に捕らわれていた美青年を発見する。そこに現れたこれも美形の男は、彼をヘパイストスと呼び、あたしに迫ってきた。ヘパイストスはあたしを抱えて崖から飛び降り、からくも逃げのびる。しかし彼は記憶を失っており、さらに大きな秘密を抱えているようだった。記憶が戻るまで調査班に置いてもらっているうちに、彼はあたしにとってかけがえのない存在になっていった。そしてある美しい夜、神殿のもとで、あたしは彼と初めての愛を交わす事になった……。
ファッションの専門学校を卒業して、あこがれのギリシャに旅行にきたわたしは、ひったくりにあったところを年下の美少年に助けられる。彼、ヒナタはアポロンの化身と呼ばれるほどの音楽の天才児だった。そしてそれだけではない不思議な力を持っていた。さらにわたしの前に現れたのは、その異様な若々しさが話題になっている美形の国会議員だった。異国の地での、思いもよらぬアバンチュールの予感……でもその先には、ときめきだけではなく恐ろしい事件が待っていた。名門の音楽学校での仮面舞踏会の夜、闇と神と愛が交錯する!!
鷲ノ宮美琴は、いやらしく妖しげな夢に悩まされていた。一人娘の彼女は、歴史ある鷲ノ宮家を断絶させまいと、文武両道にはげんでいた。そんな彼女がギリシャの男子校との交換留学生に選ばれた。果たして訪れたかの地の学園は、オリンポスの神々の別称を持つ6人の優等生に支配されていた。彼らはそれぞれの神の名にちなんだ、不思議な力をも持っていた。キャンバスで、風呂場で彼らを相手にするうちに、美琴は自分の妖夢が、彼らと関係がある事を知った。そして自分でも知らない力がある事も。6人は、自分こそが美琴をわがものにしようと、次々と戦いを挑んでくる。ここに、大和撫子とギリシャ美形軍団の体をはったバトルが始まった……!!