絵と額縁が結び合わせる、ささやかな恋物語。若手女流画家・咲は、有名画家だった祖母の遺品の中から、祖父でない謎の男性の写真を見つける。戸惑う彼女だったが、葬儀の日に出会った男性から、意外な祖母の過去を知らされる。その写真は、かつて戦火の時代に密かに咲いた恋を浮かび上がらせるのだった。全36ページ
結婚間近の女性が自分の出自と家族の秘密をめぐって揺れ動く、切なく心暖まる家族ドラマ。あらすじ:舞台は青森県弘前市。遺跡の発掘調査員・真宮美紀(みのり)は、老舗の足袋屋を営む祖母と父と暮らしていた。彼女は幼い頃に出奔した母の事を家族に何も教えて貰えず、苦しい思いをしてきた。そんなある日、美紀は発掘現場に入り込んで足を挫いた女性を介抱した際、自分の足にもある、謎の傷をその女性にも見つける。そして、かつてその場所に埋めた娘の足袋を掘り出したい、という不思議な女性の願いを手伝うことにする。美紀が「発掘」の中で出会った「もう一人の自分」とは…