「私は君を喰べに来ました。」突然現れた人魚の少女・汐莉は海辺の街に独り暮らす女子高生・比名子の手を取りそう優しく語りかける。妖怪を惹きつける特別に美味しい血肉を持つ比名子を求め現れた彼女は、成熟し、最高の状態を迎えるまで比名子を守り、そして、すべてを喰らい尽くす。遠からぬ未来の理不尽な死を突き付けられ、比名子の胸に渦巻く想いは――。「このひとなら私を――…」
商家の娘・琳麗は弱気な地味顔の少女だが、大好きな化粧をすることで強気の美女へと変貌する。化粧を愛し商品開発に没頭する琳麗に業を煮やし、娘の婚期を逃したくない父親は、策略により彼女を後宮に入れてしまう!目立たず過ごし、なんとか後宮から出ようと画策する琳麗の思惑とはうらはらに、化粧の力で心まで着飾った彼女は皇帝が企む『とある計画』に巻き込まれることに――…。