斎藤環もそう寄稿しているけれど、3DCGのオブジェクトを使った漫画なので、「絵の巧さ」が即ち構図に集約される。そして、それが端的に現れているのが有名なミームの5億年ボタンの元ネタ「アルバイト」。 この漫画は基本的に、最初に示される哲学的な話題(『ドラえもん』のひみつ道具みたいなネタの一つ程度の意味だけど)の提起や会話、構図まで大変「やかましい」(フルカラーなのもそれを助長する)漫画だけれど、「アルバイト」の謎の空間に於ける贅沢なコマの使い方はそれと対比的でかなり印象に残るし、それが人間的な喜悲劇(記憶が無いならどんな苦心も功績も無意味だし、100万円で分かりきってる苦痛を選ぶ愚かしさ、記憶の無いプロセスを知るとそれを勿体無く感じる、5億年の苦悩を奪われたような感覚など)を示唆している。 基本エログロナンセンスな作品だけれど「5億年ボタン」の元ネタが気になるような人は読んでみたらどうだろうか?
実写から起こされたような絵とCGで作ったような建築物やクリーチャーが独特の質感。いろんなSFっぽい要素を詰め込んでいて、とにかく勢いがある。『みんなのトニオちゃん』収録の「アルバイト(BUTTON)」通称「5億年ボタン」みたいな振り切りが欲しかった。
斎藤環もそう寄稿しているけれど、3DCGのオブジェクトを使った漫画なので、「絵の巧さ」が即ち構図に集約される。そして、それが端的に現れているのが有名なミームの5億年ボタンの元ネタ「アルバイト」。 この漫画は基本的に、最初に示される哲学的な話題(『ドラえもん』のひみつ道具みたいなネタの一つ程度の意味だけど)の提起や会話、構図まで大変「やかましい」(フルカラーなのもそれを助長する)漫画だけれど、「アルバイト」の謎の空間に於ける贅沢なコマの使い方はそれと対比的でかなり印象に残るし、それが人間的な喜悲劇(記憶が無いならどんな苦心も功績も無意味だし、100万円で分かりきってる苦痛を選ぶ愚かしさ、記憶の無いプロセスを知るとそれを勿体無く感じる、5億年の苦悩を奪われたような感覚など)を示唆している。 基本エログロナンセンスな作品だけれど「5億年ボタン」の元ネタが気になるような人は読んでみたらどうだろうか?