お互いに傷を抱えた少女と中年刑事の共依存。ハラハラの逃避行シーンが好き。 登場するキャラ全員が善悪で割り切れないのは良かった…が、最後にルポライターを出してひとつのルポルタージュ風に仕立て上げ、「事件は善と悪で分けられるものなのだろうか?」と言葉にしてしまった瞬間に小さくまとまってしまった感。 今まで読んだことのなかった作風の真造作品ということで価値がある。
仲の良いお婆さんの遺言で他人にも関わらず平屋を手に入れたフリーターの日常系。とにかく現代社会に疲れてる人に読んで欲しい!年代性別問わず刺さるところがあると思う。面白い。
私も山形から上京して早10年なので、ヒロ兄となっちゃんに共感しながら読んでいます。特にヒロ兄のぼんやりしてるところが非常に山形県人らしいです。山形にも色んな性格の人がいますが、みんなどこかぼんやりしています。これを私は勝手に盆地で育つからだと解釈していますが、こないだ読んだ県民性の本にも「山形の人は警戒心がないので泥棒も安心して暮らせます」と書いてあったので間違いないと思います。 ヒデキが会社で上司にパワハラされてるのは他人事とは思えず辛かったです。ヒロ兄にも俳優になりたかった過去の話がありましたが、大体どの物語でも上京と挫折はセットですよね。でも「ひらやすみ」は東京が挫折しても住み続けられる街であることに悲壮感がないからいいなと思います。実際に私自身も思い描いていた東京生活は出来ていないけど、元気に楽しく暮らしているし、夢がない訳ではないですからね! なっちゃんの漫画家マンガとしても面白くて、夢が叶うといいなと応援しています。ちなみに山形から東京の美大に入るのは大変なので、なっちゃんはすごく努力家だと思います。
ずーーーーっと良い。なんて良い作品なんだ。 作品全体に優しいふんわりとした雰囲気が漂っています とにかく人柄良すぎて憧れる…。どんな人の心もほぐしてくれそう。 登場人物の年齢が自分に近いからか、より親近感がわいた 自分がハッピーな時に皆んながそうとは限らないとか、ふとした瞬間に孤独を感じてしまう描写とかがリアルでめちゃくちゃ共感できた。 全部取っ払って平屋で生きていけたなら、 どんなに幸せだろう
真造圭伍先生、「ひらやすみ」がブレイクと言えなくもないのではないか(実際先生の懐がどのぐらい潤ったのかわからないので)と思うんだけど、元々短編が向いてそうなタイプだと思っていたのだ。 そして6年ぶり?に出た短編集。 短編集はそれなりになってからでないと出せないと思うので、これで多分2冊目。 急に立派なマンガ家になってしまわれたなーと遠く眩しく感じられた。 本作の内容。 トーキョーエイリアンブラザーズの後日談が載っていたり、麒麟・川島さんが薦めてた清水家の2話だったり、悪性リンパ腫の話(ノンフィクション)だったり、どれも良い。 個人的にはマンガ家が行きつけ酒場友達を探す話がすごくベタで好き。 いずれも濃いんだけどゆるくて、苦しくない空気で描かれてて、真造圭伍節が効いている。 突拍子もない設定の靖国通りの話も、内容は予想を裏切る事もないのに、表現が印象に残る。いいよね。
詩織と山田は、会うべくしてあった二人。 今の日本の縮図を丁寧に描いている作品。 読んでいて、何度も目頭が熱くなった。 片親で育った詩織は、母親の虐待で家出を繰り返しながら、JKビジネスで体を売り、泊るところは都度SNSで発信して連絡をしてきたところに泊まる。 そんな、すさんだ生活をしていた。 刑事の山田は、風俗店のガさ入れで、詩織と出会う。 そして、自分の亡くなった娘に似ている詩織が気にかかる。 この物語は、今、現在、日本で起こっている現実が、重なり合って起こった実際にあり得る話。 このような、現実に目を背けてはいけない話である。 誰が、良くて、誰が悪いのか? 法律は、杓子定規で良いのか? 人として、どのように対応すればいいのか? 色々なことを考えさせられる作品です。 是非、多くの方に読んでもらいたい!!
「休日ジャンクション」「台風の日」に続く(たぶん)3冊目の短編集。作者本人はスランプの時に描いた作品が多いと語っていたけどぜーんぶ面白かったです。あぁ〜この人の漫画をこれからもずっと読みたいなと思いました。後半に収録されてる新しい作品たちには「ひらやすみ」に繋がる要素がたくさん発見できるのも楽しいです。あとがきのところだけショッキングピンクの紙が使われてるのカッコよかった!!紙で買うのオススメだよ!! 「松本大洋になりたかった」「悪性リンパ腫で入院した時のこと」を読んだら、またこのツイートを見返したくなって探しまくりました。 https://twitter.com/bass443116/status/1260930949400805378
ほのぼのした日常が描かれています。 主人公のヒロトは縛りのない自由な生活をしているからか?29歳には見えずピュアで癒されます。 はなえばあちゃんと毎週木曜日に夕飯をともにするシーンは本当にほのぼのとしますし小さな幸せを感じながら生きているのが伝わります。 ちょこちょこナレーターのような第三者の解説が入るのも面白いし読みやすいです。 従妹のなつみちゃんはちょっと不器用だけど純粋な女の子。 そのほかの登場人物も、いい意味でその辺にいそうな愛着がわくようなキャラです。
私自身阿佐ヶ谷に住んでいるので心の機微に共感したというか、あたたかい情景にポロッと涙がこぼれました。
よもぎさんとヒデキが好きです。 あー、よもぎさん可愛い。 マンガでパーティ組むとしたら「ゆるパート担当します!こっちは俺に任せろ!」みたいな存在、まだ3巻なのに安定感ある。 ヒデキはデデデデの兄ちゃんみたいだけどもっとカッコ悪くていい。
お互いに傷を抱えた少女と中年刑事の共依存。ハラハラの逃避行シーンが好き。 登場するキャラ全員が善悪で割り切れないのは良かった…が、最後にルポライターを出してひとつのルポルタージュ風に仕立て上げ、「事件は善と悪で分けられるものなのだろうか?」と言葉にしてしまった瞬間に小さくまとまってしまった感。 今まで読んだことのなかった作風の真造作品ということで価値がある。