Kindleセール55円で購入 まぁ至って普通の短編サスペンス 短くまとまって絵も見やすい
乙一さんが好きで手に取った一冊は、やはり良作だった。イジメや殺人が物語の軸にはなっているが重くなりすぎず、けれど決して軽くはない。ヒリヒリしていて、でも優しくて少し苦さを感じる青春ストーリーだった。
※ネタバレを含むクチコミです。
十角館の殺人で知った清原紘先生の、過去作が気になったので読んでみた。 モヤるというか、スッキリしないというか、物語はちゃんと完結するけど主人公の性格があまり良くないので終始「何だこいつ」と思いながら読んでしまった。 “いいサスペンス”が読みたい人にというよりは(コメディ色も強いし)、清原紘先生の絵が好きな人にはオススメ。乙一先生のあとがきは面白かった。かなり初期の作品と知り、納得する部分はありました。
乙一の小説を「NHKへようこそ!」の大岩ケンヂがコミカライズした作品。ちょっと意外な組み合わせですが、端正な画風が暗く冷たい物語にはまっていて、見ごたえある作品に仕上がっています。異常殺人に興味を抱く「僕」と謎めいた黒髪の美少女・森野。2人が猟奇事件に遭遇し、巻き込まれた森野を「僕」が救出する、というのが基本の構造。しかしホラーの旗手・乙一が原作ですからありきたりのヒーロー活劇にはならない。やれ切断した手を集めるだの、生きたまま人間を埋めるだの、死体損壊だの…。そんな原作のグロ・イメージをクールに止め絵にして挿入。主人公たちには無理ない程度に現実感を追加し、全編に紅葉が舞うといった漫画ならでの演出もさらりと見せてしまう。乙一ファンの私にとって惜しいのは、原作にあった「犬」が漫画化されてないことですが、それを差し引いても合格点です。しかし「エース」の漫画ってこんなの多いですね。誰の趣味なんでしょうか。
全体的にスッキリと簡潔にまとまっていて読みやすかった。 いじめ被害者の生徒がいじめ加害者を殺害したのをきっかけに、主人公の松田は、いじめを見て見ぬふりをしていた負い目から、警察からの逃亡の手伝いをする。その道中、いじめられっ子の若槻と話をする中で、松田は少しづつこの事件の真実に近づいてゆく。 そして、未来の日付の新聞に書かれている通りにならないようにするために…! という、少々ファンタジックな要素もありつつ、普通の学生のはずの松田くんの推理力がすごかったり、山羊座だから山羊が好き(なぜ)だったりと「いじめと殺人」に重きを置きすぎないところが面白い。 もう一回読み返したくなる。
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