先月の新刊を語る会 【2019年2月発売新刊漫画】
三門ジャクソン
『マテリアル・パズル~神無き世界の魔法使い~』(1) 土塚理弘
『ひるとよるのおいしい時間』森川侑 ※
『ウォーキング・キャット』(1) 北岡朋
『ひとりで飲めるもん!』(1) コナリミサト
『女装男子と嘘つき王子様【電子特典付き】』(1) 米子
『腹が減っては夫婦はできぬ』 藤原撫子/SHIORI
『星野之宣短編集-龍星-』 星野之宣
『諸星大二郎劇場 第2集 オリオンラジオの夜 』 諸星大二郎 ※
『君だけは死んでもごめん』(1) あずさきな
『[ほしの動物園恋物語](https://manba.co.jp/boards/100501)』 小山
『猫又まんま』(1) 保松侘助
『アンダーニンジャ』(1) 花沢健吾
『アイアンスノー』(1) 端野洋子
『左ききのエレン』(7) かっぴー
『ケンガンアシュラ』(27) だろめおん/サンドロビッチ・ヤバ子
『神様の思し召し』(2) 山本なぎさ
『ライセカミカ』(4) 瀬川はじめ
『惰性67パーセント』(5) 紙魚丸
『ミーコ』 冬川智子
『凛としてカレンな花のように』(1) ヒロアキ
『ポンコツが転生したら存外最強』(1) 海月れおな
『イムリ』(24) 三宅乱丈
『ソフトメタルヴァンパイア』(6)(完) 遠藤浩輝
『一日三食絶対食べたい』(1) 久野田ショウ
『放課後!ダンジョン高校』(11)(完) 山西正則
『魔王城でおやすみ』(10) 熊之股鍵次
『手紙渡りのサカナ』(1) カイコユキ
『鈍色のカメレオン』(1) 春日井明
『不死身の特攻兵』(2) 鴻上尚史/東直輝
『鬼踊れ!!』(3) 篠原ウミハル
『BEASTARS』(12) 板垣巴留
『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』(4) 高田裕三
『UNE MATERNITE ROUGE』 Christian Lax
『Capricorne』 Andreas
『英雄本色電影鋼筆手繪漫畫』 黃水斌
『おひとり様物語 -story of herself-』(8) 谷川史子
『まめしばコ!の、いっしょう』(2) 一本木蛮
『ダンス・ダンス・ダンスール』(2) ジョージ朝倉
『もういっぽん!』(1) 村岡ユウ
『Mr.CB』(1) 綱本将也/谷嶋イサオ
『ビールの時間』 六月柿光
『RYOKO』(2)(3) 三ツ橋快人
『ガンニバル』(1) 二宮正明
『ぐるぐるてくてく』(1) 帯屋ミドリ
※ 紙のみ
■ そのほか・雑誌
『楽園』第29号
『別冊マーガレット』2019年3月号
『くらもち花伝』
『グッドモーニング・ベートーヴェン』 左有秀/伊藤砂務(2018年)
子供の頃、広島に住んでいて、原爆や戦争に関する授業はたくさん受けてきた。 当時の感覚は分からないまでも、広島に住んでいる人から語られる話はとても強く、嫌というほどに擦り込まれてきた。 通っていた小学校は全ての教室の本棚に『はだしのゲン』が置いてあり、雨の日に少しずつ読み進めていた。 読むたびに冬だろうが手汗をかき、夏だろうが血が冷えるようだった。 とにかく恐ろしく、こんなことは二度と繰り返してはならない、誰にも経験させてはならないと強く思った。 そして、この漫画である。 まさか、現代の原爆資料館から原爆投下されるその日にタイムスリップしてしまう主人公。 それを考えただけでもう恐ろしすぎる。 主人公にとってあまりに突然のことでリアリティが希薄なのかわりと平然としていて、ほんとに?と思うが、そうか、生きるのに必死なのかもしれない。 ダメだ、読むのがつらい。 と思うものの、どういう話に落としどころを持っていくのか行く末を見守りたい気持ちとせめぎ合う。 戦争を、原爆の辛さを机上で知っている主人公が現場で何を見出すのか。 現代の人にとっては3.11の記憶がいまだに鮮烈に残っているはずなので、状況が違うとはいえ、その記憶と3.11当時の感覚を上手く利用してその恐ろしさを伝えようとしてくれている。 彼は現代に帰れるのか。 この経験を経て何を志すのか。 我々は、決して忘れてはならない。これが何を意味するのか改めて考え、伝え引き継いでいかなければならないのだ。 風化させてはならない。 デリケートな原爆や3.11のことを扱うことで批判するひとは出てくるだろうけど挫けず最後まで描ききって欲しい。