花と円舞曲と同時発売 青騎士系らしいジャンルすら自由な読切オムニバス - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ※青騎士Noteより転載 ◆呪いが結んだ秘めやかな恋――天倉ふゆ ◆ファインダーから覗く新しい僕――甘酒縞 ◆宇宙人の難儀なおうち探し――郷本 ◆美大生と鵺(ルビ:ぬえ)の共同生活――庄野晶 ◆レンタルメイドロボとの二週間の同棲――つきづきよし ◆夜空を縫うお針子たち――長乃あきら
『明日ちゃんのセーラー服』や『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』、あるいは海島千本先生の作品などは、絵を眺めているだけでも幸せになれる作品だと思いますが、この『破滅の恋人』もそんな作品です。 緻密な書き込みの中にザラっとしたペンタッチを残す絵。コマ割りを、ストーリーを飛び出す空想的な画面にうっとりしながら、肝試しに使われるような廃洋館に住むお姉さんと真面目そうな少女(中学生?)との出会いに導かれます。 少女の思考もふわふわしていて、二人の間には、今のところ何もない。何もないはずなのに、既に何かが生まれている気配は散りばめられていて、それが友情なのか恋なのか、あるいは……と想像が止まりません。 お姉さんと、ある男性との物語も描かれるのですが、そこも不穏。1巻時点では不明な点が多く、百合ジャンルと明言しづらいのですが、それでも少女の心の機微とガサツなお姉さん=魔女の謎が心をざわつかせる、不思議な百合魔力のある作品なのです。 そしてこの魔力に胸を掴まれた方は、ぜひ作者・郷本先生の前作で「薄い繋がりなのにエモい百合」として名高い『夜と海』も読んでみてほしいと思います。
エリーのうっかりキッチンに続く第2弾。今回はおるすばんのエリーがサンドイッチを作ってお昼ごはんに食べるというお話。エリーの頑張りがかわいいのと、ちょっと不思議なできごとが起こった!という読後感にほっこりです。また続きが載るといいな。
ねこだまりのあの丁度いいリアルさを思うと、とてもキュートでファンシーなお話ですね。エリーにはどうして母親が居ないのか。どうして父親(と呼べる存在)は二人も居るのか。気になるところがたくさん。いつかまた読みたいです。
郷本さんの新作だ〜!けどなかなか特殊な設定で掴みどころがまだない。ロボットから始まり、人間が作り出した人ならざる生命体(ヴィトロアニマ)は使役・愛玩・鑑賞などを目的に管理されながら人間とともに生きている世界。主人公はそんな生物たちが人の手を離れたときに正しい形に戻す仕事をしているレオンとレオンの使役動物のハチ。彼らの仕事がどんなものなのかを少し垣間見れるような、見れなかったような、そんな第1話でした。
※ネタバレを含むクチコミです。
ねこだまりでもふもふ猫たちの悠悠ライフを描いた著者の猫マンガ最新作。これまた、ねこだまりとは全く違うイメージですごい。あと男性キャラクターが二人しか出てこないのも新鮮でした。 ストーリーはあまり掴み所がないけどじわじわくるホラーっぽさがありました。世にも奇妙な物語でありそう。ともかく猫の描き方が上手いから、最後のコマはゾッとする人と、「猫かわいい」の人と分かれそう。
普通のOLと3匹の飼い猫の日常を綴っただけの漫画なのに、飽きずにイッキ読みした。 猫を飼ってない自分でもなんとなく「これが猫との暮らしのリアルでは」と感じる。 一巻のあとがき?に“3匹のうちの1匹は著者の飼い猫をモデルにしている”とあり「やっぱりな」と思うほど猫の描き方がかなり上手いし、説得力がある。 全部読むまで気づかなかったけど、主人公の名前が一切出てこない(猫の名前はある)。 いわゆる年頃の女の子のひとり暮らしだけど、将来の夢とか結婚願望とか別にない。今が幸せだからそれでよし。 自分も早くこうなりたい。
女性の間にある「感情」を描くのが百合だと聞きますが、まさに感情をそのまま絵にズドンと描き起こしたようなマンガです。 ミステリアスな美人転校生月子とちょっと抜けている自然体女子の彩。 印象正反対のふたりが出会い、惹かれ合っていく過程が繊細かつエネルギッシュに表現されていくのですが、正確なボディブローを連続で叩き込むかのような“重み”と力があります。ぶっ倒れそうになる。 ふたりのちょっとした喜びや苛立ち、親愛やすれちがいの気持ちが水や魚の形をとって描かれるのが本当に絶妙で、どのページにもずっと見ていたくなる魅力が詰まっています。
花と円舞曲と同時発売 青騎士系らしいジャンルすら自由な読切オムニバス - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ※青騎士Noteより転載 ◆呪いが結んだ秘めやかな恋――天倉ふゆ ◆ファインダーから覗く新しい僕――甘酒縞 ◆宇宙人の難儀なおうち探し――郷本 ◆美大生と鵺(ルビ:ぬえ)の共同生活――庄野晶 ◆レンタルメイドロボとの二週間の同棲――つきづきよし ◆夜空を縫うお針子たち――長乃あきら