主人公の一(はじめ)も可愛そうだしいいやつなんだけど、なんといっても生まれながらに複雑な事情を持つ13歳の初穂がやはり無双だと思う。初穂は男を惹き付ける美少女として描かれているけど、特にグラマラスな訳でもないし服装に拘るような派手さもない。黒髪おかっぱ頭の、家族を大事に思い家事もこなす素朴な一少女だ。そんな彼女のキャラクターが美少女設定を逆により濃いものにしていると思う。二人の関係も、最後は彼女のしっかりした面がリードしたように思う。もう一度言う。初穂は可愛い。
※ネタバレを含むクチコミです。
『ロッタレイン』刊行記念の松本剛新作読み切り。8pくらいの短い話だったが、あまずっぱさとおかしさが絶妙なバランスで描かれていて、懐かしくもかわいらしい話だった。 砂浜に続く傾斜のきつい砂の下り坂があって、そこを小学生男子は滑り台のようにして遊んでいるらしいが、あまりにも傾斜がきついため度胸試しとしても使われているらしい。朝、少年が犬の散歩をしていると、クラスメイトの女子が坂の頂上でもじもじしていて…という話。 まさに坂道を転げ落ちるような怒涛の展開に笑みがこぼれる楽しい読み切りだった。単行本に収録されてほしい
すごい漫画だった。この漫画を読んだ自分の体に起こった反応がすごかった。内容をうまく伝えられるとは思わないのでその体験ベースの感想を。 どんな物語でも1番最初に読まれるのはタイトルで、最後に読まれるのはまぁ最後のページだと思う。読み進めているあいだ、自分が目にしている1番新しいものは目の前のページに描かれていることで、そうなるとその作品について1番最後に目にしたものはタイトルになるはずだ。 随分と回りくどい言い方してしまったけど、「甘い水」を読んでいると最初に読んだものが今目のまで起こっていることと結びつく瞬間がある。その時の感情をなんというのかわからないが、少なくとも感動とか面白いとかを超えたところにある何かがあった。読み終わって随分経ってもその余韻が続いた。凄まじい漫画だった。 見つけたら買って読んで欲しい。
『ロッタレイン』が最高だったので過去作品も読もうと思い、おすすめされたこの作品を読んだ。これもすごく重くて暗い話なんだけど、痛気持ち良い。時間が解決してくれることって結構あるよなと思わせてくれる。
今月号のヒバナでロッタレインが完結した。 そして同時に単行本の発売が告知された。8月から3ヶ月連続刊行ということでとても嬉しいし単行本が出て本当に良かった
日本プロ野球界を代表する大投手だった南館の話『ラストマウンド』と世界チャンピオンに挑戦するも引き分けてしまった戸口の話『シャドウ&ライト』がある。どちらもスポーツキャスターの日置が密着取材を申し込むところから話が始まる。(ミサキという名前なんだが、ラストマウンドでは美咲、シャドウ&ライトでは実咲なので微妙に別人物ぽい) 『ラストマウンド』では年齢による体力の衰えなどから全然勝ち星を上げられず、引退の話が随所から上がっていて、『シャドウ&ライト』の方ではチャンピオンベルトの奪取をできずささくれだった戸口が再戦するのかしないのかはっきりせずこちらも引退がささやかれている。 どちらの話も引退を噂されるアスリートが周囲の人間との葛藤や衝突などがありながらも、舞台に立って戦う姿が描かれている。プロの過酷さが描写されながらも、懸命に努力して葛藤や衝突をアスリートとして乗り越えていく姿に感動する。
今日オススメされた作品。 面白い。これは面白い。 ただ…言いたいことは1つ。 なんで単行本ないの!?!? 生殺し感… 読みたい…これは読みたい… 買うから。買うから単行本を。 布教もするから。 単行本を…orz
人の過去を簡単にネガティブキャンペーンできてしまう現代の閉塞感を絶妙に描いてると思う。どう考えても破滅に向かってる暗い話だけどその中のかすかな希望がめちゃくちゃ綺麗に光ってる。
主人公の一(はじめ)も可愛そうだしいいやつなんだけど、なんといっても生まれながらに複雑な事情を持つ13歳の初穂がやはり無双だと思う。初穂は男を惹き付ける美少女として描かれているけど、特にグラマラスな訳でもないし服装に拘るような派手さもない。黒髪おかっぱ頭の、家族を大事に思い家事もこなす素朴な一少女だ。そんな彼女のキャラクターが美少女設定を逆により濃いものにしていると思う。二人の関係も、最後は彼女のしっかりした面がリードしたように思う。もう一度言う。初穂は可愛い。