昭和59年、元旦――。私立華文女子学園中等部には、地区をまとめ上げる番長に“姫初め”の相手を献上するというしきたりがあった。例年は不良グループの女子たちが相手を務めていたが、新年式に乗り込んできた総番長・村井精司の代理人が指名したのは、壇上でスピーチを行っていた理事長の娘・影山陽美子で……。
元旦に行われた『華文女子学園』新年式。アメリカからの帰りが遅れている理事長に代わり、姪の景山陽美子が新年の挨拶を行っていた。そこへバイクで乱入したのは、城東地区中学の総番長・村井清司の代理・立花竜一。総番長の“姫はじめ”の相手を指名しに来たのだ。華文女子学園は毎年総番長の姫始めの相手を提供することで、他の女生徒の安全を保障されていた。しかしそこに現れた理事長が、陽美子に指一本でも触れたら皆殺しだと宣言。物語は日本政財界を牛耳る鷹羽一族と、卑弥呼の血筋を守る邪馬台国一族の抗争へと進んでいく。自分の血脈の真実を知った陽美子は…?