レストランで働く友晴は、客だった教一からの猛アタックに抗いきれず、押し切られる形で付き合うことになる。仕事が思うようにいかず、夢を抱いて料理人になったはずなのに惰性で続けているかのような現状に悩む友晴は、能天気な教一につい八つ当たりをしてしまう。初心に返ろうと思い出の店を10年ぶりに訪れるが、恩人は亡くなり閉店していた。ショックを受ける友晴だったがなぜか教一が現れ、恩人の店を買い取ると言い出し……!?
本気の恋をしてこなかった市井は、転勤で仕方なくやってきた田舎の村で役場に勤める広多と出会う。純粋で真っ直ぐな彼に初めは苦手意識を持っていたけれど、一緒に仕事をしていくうちに真摯に向き合ってくれる広多に次第に惹かれていく。それでもゲイである市井はどう見てもノンケの広多に告白する勇気は持てなくて…。巻末に電子書籍限定ストーリーを収録。
大学時代の恋人、喜多川と思わぬ再会を果たす結城。しかし相手には死別した妻との間に愛情を注ぐべき子供がいた。結婚して、子供を作って、喜多川にはそんなありきたりの人生を歩んでほしいと身を引いた5年前。喜多川との再会に疼く気持ちを抱えつつ、改めて現実を突き付けられる。引き下がる道しか考えていない結城だが、喜多川の想いは、まっすぐ結城に向けられていた──。すれ違う恋愛模様を、繊細な筆致で描く期待のBL処女作。表題作シリーズ他、3つの短編も収録。
永島は中学時代からずっと同級生の見波に恋をしていた。親友という立場から告白する勇気も持てず、悶々とした欲求を見波に似た男と寝ることで解消するダメダメな日々。だがある日、とうとうその現場を見波に目撃されてしまい…!?一途でちょっと変態な永島と、ツンツン見波の不器用ラブ・ダイアリー!