驚くほど官能的に描かれたアンデルセン童話
逃げ恥ではその部分は大っぴらに描かれていなかったので、初めはギャップに戸惑いました。しかし、あとがきで「一度はこのテーマと真摯に向き合いたかった」とあるように、欲望そのままでありながら下品ではなく、女性向けだからといって甘過ぎない、驚くほど絶妙なバランスで本当の官能が描かれていました。とはいえ、ふっと気を抜いて笑える場面もたくさんあります。いつもの海野先生らしいなと思ったのは、ドレスを着たお姫様がいる時代なのにWi-Fiが登場するところです。楽しい作品なのでぜひ。
王子の行動力たるや、自由度が高いからと求婚先の宮殿にの豚飼いになって潜入。
なんて序の口で、わがままお姫様にほしいならばキスをと要求、肝が据わってらっしゃる。
王子が先に好きになって、お姫様もどんどん魅力的に成長して最後はいいところで落ち着きます。
どの時代かわからないけど、無線LANとか絶対になさそうな世界観だよ!!って軽いおふざけ感がまたグッド。