「good mourning」というタイトルも、なんでグッドモーニング?と思ったけど意味をちゃんと調べたらなるほど、と。勉強になりました。
ぐっどもーにんぐ
唐突にやってきた母親の死。忌引すら嫌な顔をされるブラック企業に勤める主人公は、何年も会ってない母親の顔もパッと思い出せないほど、実感がわかない。葬式にも妹に「来ないと殺す」と言われて仕方なく出席する始末。
そんな感じでいかにも薄情な息子って感じなんですけど、妹は兄が不在の数年間、想像もできない思いを抱えながら母親と暮らしてきたことがわかるシーンは、それまで話が淡々と進んでいた分だけ爆発力がすごかった。そこから一気に主人公だったはずの兄よりも、妹のほうにこそ目を向けるべきだったのかなという気持ちになりました。
本編の前のコメントにもあるように、どういう家庭環境で生きてきたかによって読んだ感想は変わると思います。
「good mourning」というタイトルも、なんでグッドモーニング?と思ったけど意味をちゃんと調べたらなるほど、と。勉強になりました。
四季賞出身の新星がつむぐ、家族の喪失と再生の物語。(good!アフタヌーン2021年2月号)