サブカルネタを解説しながら展開する学園コメディ!にコメントする
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たか
たか
1年以上前
初めてこの作品を読んだ2年前、「いやこんだけ面白いならソッコーで書籍化されるっしょ!」と思っていたのですが、いつまで経ってもその気配がないので、「早く出版社とアニメ制作会社の人、気付いて…!」の気持ちを込めてここでプレゼンしようと思います。 「オレの友人は属性萌えが激しい」は、ニコニコ漫画・ジャンプルーキー!・Pixiv・note等に掲載されている、Nomo先生によるフルカラー4コマインディーズ作品です。 https://note.com/nomoetoinoue/m/m4864f8818e57 主人公は赤い髪が特徴的な男子高校生の村田。そして、その友人のなんとなく青っぽい男の子こそが「属性萌えが激しい友人」の相田です。 サッカー部に所属しているという村田は、日に焼けた快活な見た目通りアニメや漫画といったサブカルチャーに疎い。そんな彼が、あらゆるものに属性を見出し萌えられる相田に対し「属性萌えって何だよ」と尋ねたことがきっかけで、次第にオタクカルチャーに通じていき、やがて1人の立派なオタクとなるまでを描いた物語。 最初はタイトルにある「属性萌え」に始まり、その後は「三編み眼鏡ドジっ子委員長・幼馴染・乙女ゲー・四天王・関係性萌え・燃え・生徒会・のじゃロリ ect…」といったアニメ・漫画でお馴染みの存在が2人の前に次々登場。本編で学園コメディを進行させつつ、物語においてのそれらの役割を相田がWikipediaやニコニコ大百科を引用しながら解説してくれる…という構造となっており、一度読み始めれば笑いと共感と関心が止まりません!! 序盤はタイトルにもなっている属性萌えを掘り下げていくのですが、5話の「その属性は替えがきく」の洞察の鋭さで、完全にこの作品にハマりました。 https://i.imgur.com/5qyQBie.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 5話より) 「あ、俺こういう感じ(見た目と性格)のキャラ全般的にツボなんだな」という相田のセリフに、自分が薄々感じていたことを明確に言語化されてしまいグサッとくると同時に笑ってしまいました。 いやでも目付きの悪い硬派で無骨なキャラは誰でも好きでしょうが…!ワンピースならゾロだし鉄血なら団長だよ。 82話の「推しの受けに似合う攻めを探す態度は不誠実です」というセリフに、「ああ、自分たまにそういうとこあるな…」とメチャクチャ反省しました。 また、今後原作の供給がないキャラに恋してしまった場合の対処法として、「同じ声優の別作品を見る」という手段が挙げられていて、もう身に覚えしか無くて笑ってしまいました。気が付くとお子様向けアニメにまで救いを求めてることありますよね。 いや、も〜めっちゃ面白い!!! 取り上げるネタの面白さもさることながら、本編に脈絡なく挿入されるアニメネタもまた最高なんですよ。 https://i.imgur.com/ZenNLG6.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 60話より) キャラが会話とは全く関係のない行動や無意味なポーズをしてたり、また学校の廊下が無駄に長かったり窓がデカくてお洒落だったり。唐突にシャフト(※お洒落で独特な演出で知られるアニメ制作会社)っぽい描き方になるんですよ。 少女革命ウテナネタや作画崩壊の坂も出てきたりして、漫画やアニメを長年楽しんでいる人間であればあるほどこういう小ネタに気づいて面白いはず。 名作アニメからVチューバーまで。サブカルネタを解説している漫画が従来の漫画の型に捕らわれず、何の脈絡もなくアニメの演出を取り入れたりして自由な描き方をしてるって、マジでホント最高だな〜〜と感じながらいつも読んでいます。最高。 とりあえず25話まで読んでほしいですねー。 24話に全オタクが大好きな怒涛の伏線回収があり、25話で村田に大きな変化が訪れるので。(若干1話の設定と矛盾するところもあるのですが、それはそれで勢い重視の昔の漫画っぽいので私としてはOKです) もっと言うと37話と38話は漫画という媒体を活かしきった激熱演出があるのでそこまで読んでほしいし、80話ぐらいから塗りがパワーアップして良作画のアニメっぽくなるからそこまで読んでほしい…! https://i.imgur.com/SIJTDkB.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 85話より) まあ一回読み始めたら全部読んじゃうくらい面白いので杞憂ですね。全部読んで、全部。 いやもうホントに、オタクの基礎教養を俯瞰して捉え直しつつ学園コメディに仕上げているすごい作品です…! 商業連載すっとばしてアニメ化してほしいぐらい好き。 個人的には、2000年代後半のサブカルチャーの中心地であったニコニコで読んで楽しむのがおすすめです。(ログイン必須なのがネックですが、アラサーのオタクならアカウント絶対持ってるので特に問題はないでしょう) https://seiga.nicovideo.jp/comic/32570 とはいえnoteでは先生の文字による補足が合ったり、サポート出来たり、限定記事を購入できたりするのでnoteはnoteでめっちゃおすすめです。 https://note.com/nomoetoinoue/n/ndb0512273aca 「オレの友人は属性萌えが激しい」は100話で完結し、現在は「オレの友人は属性萌えが激しいリターンズ」を連載中です!便利なLINEスタンプも出ていますのでオタクは買いましょう。 https://seiga.nicovideo.jp/comic/47530 https://store.line.me/stickershop/product/3654652

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たか
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1年以上前
初めてこの作品を読んだ2年前、「いやこんだけ面白いならソッコーで書籍化されるっしょ!」と思っていたのですが、いつまで経ってもその気配がないので、「早く出版社とアニメ制作会社の人、気付いて…!」の気持ちを込めてここでプレゼンしようと思います。 「オレの友人は属性萌えが激しい」は、ニコニコ漫画・ジャンプルーキー!・Pixiv・note等に掲載されている、Nomo先生によるフルカラー4コマインディーズ作品です。 https://note.com/nomoetoinoue/m/m4864f8818e57 主人公は赤い髪が特徴的な男子高校生の村田。そして、その友人のなんとなく青っぽい男の子こそが「属性萌えが激しい友人」の相田です。 サッカー部に所属しているという村田は、日に焼けた快活な見た目通りアニメや漫画といったサブカルチャーに疎い。そんな彼が、あらゆるものに属性を見出し萌えられる相田に対し「属性萌えって何だよ」と尋ねたことがきっかけで、次第にオタクカルチャーに通じていき、やがて1人の立派なオタクとなるまでを描いた物語。 最初はタイトルにある「属性萌え」に始まり、その後は「三編み眼鏡ドジっ子委員長・幼馴染・乙女ゲー・四天王・関係性萌え・燃え・生徒会・のじゃロリ ect…」といったアニメ・漫画でお馴染みの存在が2人の前に次々登場。本編で学園コメディを進行させつつ、物語においてのそれらの役割を相田がWikipediaやニコニコ大百科を引用しながら解説してくれる…という構造となっており、一度読み始めれば笑いと共感と関心が止まりません!! 序盤はタイトルにもなっている属性萌えを掘り下げていくのですが、5話の「その属性は替えがきく」の洞察の鋭さで、完全にこの作品にハマりました。 https://i.imgur.com/5qyQBie.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 5話より) 「あ、俺こういう感じ(見た目と性格)のキャラ全般的にツボなんだな」という相田のセリフに、自分が薄々感じていたことを明確に言語化されてしまいグサッとくると同時に笑ってしまいました。 いやでも目付きの悪い硬派で無骨なキャラは誰でも好きでしょうが…!ワンピースならゾロだし鉄血なら団長だよ。 82話の「推しの受けに似合う攻めを探す態度は不誠実です」というセリフに、「ああ、自分たまにそういうとこあるな…」とメチャクチャ反省しました。 また、今後原作の供給がないキャラに恋してしまった場合の対処法として、「同じ声優の別作品を見る」という手段が挙げられていて、もう身に覚えしか無くて笑ってしまいました。気が付くとお子様向けアニメにまで救いを求めてることありますよね。 いや、も〜めっちゃ面白い!!! 取り上げるネタの面白さもさることながら、本編に脈絡なく挿入されるアニメネタもまた最高なんですよ。 https://i.imgur.com/ZenNLG6.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 60話より) キャラが会話とは全く関係のない行動や無意味なポーズをしてたり、また学校の廊下が無駄に長かったり窓がデカくてお洒落だったり。唐突にシャフト(※お洒落で独特な演出で知られるアニメ制作会社)っぽい描き方になるんですよ。 少女革命ウテナネタや作画崩壊の坂も出てきたりして、漫画やアニメを長年楽しんでいる人間であればあるほどこういう小ネタに気づいて面白いはず。 名作アニメからVチューバーまで。サブカルネタを解説している漫画が従来の漫画の型に捕らわれず、何の脈絡もなくアニメの演出を取り入れたりして自由な描き方をしてるって、マジでホント最高だな〜〜と感じながらいつも読んでいます。最高。 とりあえず25話まで読んでほしいですねー。 24話に全オタクが大好きな怒涛の伏線回収があり、25話で村田に大きな変化が訪れるので。(若干1話の設定と矛盾するところもあるのですが、それはそれで勢い重視の昔の漫画っぽいので私としてはOKです) もっと言うと37話と38話は漫画という媒体を活かしきった激熱演出があるのでそこまで読んでほしいし、80話ぐらいから塗りがパワーアップして良作画のアニメっぽくなるからそこまで読んでほしい…! https://i.imgur.com/SIJTDkB.jpg (△「オレの友人は属性萌えが激しい」Nomo 85話より) まあ一回読み始めたら全部読んじゃうくらい面白いので杞憂ですね。全部読んで、全部。 いやもうホントに、オタクの基礎教養を俯瞰して捉え直しつつ学園コメディに仕上げているすごい作品です…! 商業連載すっとばしてアニメ化してほしいぐらい好き。 個人的には、2000年代後半のサブカルチャーの中心地であったニコニコで読んで楽しむのがおすすめです。(ログイン必須なのがネックですが、アラサーのオタクならアカウント絶対持ってるので特に問題はないでしょう) https://seiga.nicovideo.jp/comic/32570 とはいえnoteでは先生の文字による補足が合ったり、サポート出来たり、限定記事を購入できたりするのでnoteはnoteでめっちゃおすすめです。 https://note.com/nomoetoinoue/n/ndb0512273aca 「オレの友人は属性萌えが激しい」は100話で完結し、現在は「オレの友人は属性萌えが激しいリターンズ」を連載中です!便利なLINEスタンプも出ていますのでオタクは買いましょう。 https://seiga.nicovideo.jp/comic/47530 https://store.line.me/stickershop/product/3654652
幻想世界英雄列伝フェアプレイズ

クルダ流交殺法に勝てても打ち切りには勝てなかった

幻想世界英雄列伝フェアプレイズ
サミアド
サミアド

『SHADOW SKILL 影技』や『聖闘士星矢EPISODE.G』で有名な岡田芽武先生が原作・てんま乱丸先生が作画。コミックボンボンの漫画です。 よく似た漫画『幻想世界英雄烈伝 忍ザード』『幻想世界魔法烈伝 WIZバスター』が打ち切り済みでしたが数年後に不屈の闘志で再々チャレンジ!! いつも通り元気な少年&パートナーが主人公!天魔伏滅四天王!敵幹部に見覚えあるキャラ!見開きデカ文字で必殺技!既視感あるセリフ! …正直 過去作の焼き直しですが、それだけ打ち切りが無念で絶対描きたいテーマだったのだと思います。 打ち切り2作も充分面白く斬新な部分がありました。今作も「ネトゲ世界が本当の異世界で魔王が支配済み。ゲーム素体姿のパートナーと異世界にダイブして戦う。他のゲームプレイヤー達は自覚なく敵に加担している。現実世界からサポート可。異世界関係者が現実にも居る」と2001年当時としては時代先取りのワクワク設定。 代表作・影技の「我が一撃は無敵なり!」をガッツリ登場させるなど 今度こそ何としても最後まで描くぞ!という決意を感じました。 その甲斐あって?ドラマ CDとWEBアニメ(PV)が制作されゲーム化も発表!声優も募集!さぁこれから・・・! 打ち切り。え…?何が起きた…?ボンボンさん…? メディアミックスが頓挫したのか全ての企画が告知無く自然消滅。漫画も番外編で終了。ボンボンの中では人気作だったのに… 伏線が大量に残っていて今もモヤモヤしています。愛蔵版発売してオマケで設定公開して欲しいです。無理かな…。 画力は過去作より上がっていますが後半はCGが強くてちょっと読みにくいです。カラーは綺麗でアニメ向きだったと思います。 キャラも魅力的だったので打ち切りは本当に残念です。画像は人気ダントツ1位の魔法バカ親友キーン君です。

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~

「チー付与」ってなあに?

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~
toyoneko
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未読者向けに「チー付与」の話をしましょう 知ってますか?「チー付与」。まぁ私も知ったのは最近なのですが… タイトルをみれば分かるとおり、本作は、いわゆる「なろう」系を原作にしています 原作の方は、わりとタイトル通りの内容で、あまり癖はなく、読みやすいです(なお、単行本2巻まで出てますが、未完で、現在も「なろう」連載中) https://ncode.syosetu.com/n7050gs/ 「追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~」という長いタイトルですが、略して「チー付与」 ところで、「なろう」系のコミカライズには、当たりハズレがあります つまり、技量の高い漫画家さんがコミカライズするか、そうではない漫画家さんがコミカライズするかで、面白さが全然違ってしまうのです たとえば、「絵が上手いか否か」は分かりやすい でも、それだけでなく、同じ文章を原作としていても、それを漫画としてどう落とし込むのか、エピソードの取捨選択、コマ割りや構成を中心とした漫画力の違いなどで、全然違う作品になってしまいます では、本作は? これは、まぁ、「当たり」か「ハズレ」かでというと、おそらく「当たり」です 絵も上手いし、漫画も読みやすい。漫画としての完成度が高い ただ、普通の「当たり」作品は、基本的には原作に忠実にコミカライズします ところが本作は、全然忠実ではないです いや、初期は(比較的)忠実だったのですが、途中から異常な改変が加えられ、結果として、他に類をみない怪作に仕上がっています その結果、一部のマニアにはメチャクチャ好評で、「このマンガがすごい!(2025)」では、オトコ編21位に入りました ストーリーの話をしましょう ただ、これは、基本的にはタイトルのとおりです。「追放」モノですね 剣と魔法のファンタジー異世界が舞台になっていて、「王獣の牙」というギルドに所属する強化付与魔術師(武器とか防具を強化する)が主人公です。名前は「レイン」 彼が、「もうお前はいらない」とギルドから追放されるところから物語が始まります レインは、付与した「強化ポイント」を全部回収し、自分の武器とか防具に付与することで、圧倒的な戦闘力を得ることになり、別のギルド(青の水晶)で活躍を始めます そんな中で、世界の危機に立ち向かったりとか、まぁそういう話 原作と漫画版のストーリーは、いろいろな設定の違いはあるものの、最初の頃は、大筋では一致していました ただ、完全に世界観を壊すような描写がされてから、雲行きが怪しくなってきます 具体的には、燐光竜という強い竜があらわれて、レインらがそいつを倒すのですが、死んだと思った燐光竜が、実はサブマシンガンを隠し持っていて、レインらを射殺しようと画策していたことが分かる、というシーンなのですが…(添付) サブマシンガン? もちろん、剣と魔法のファンタジーにサブマシンガンが存在してよいはずもありません 一応、この時点ではシュールなギャグの一種として処理されたのですが、そのほかにも、平然とパチンコが出てきたりとか、「皇帝の盾」というギルドは「CEO」と呼ばれるギルドマスターがいて、構成員全員が普通にスーツを着ていたりとか、ブラック企業みたいに全員でギルド訓唱和を始めたりとか、どんどん世界観が壊れ始めます まぁこれはもう、そういう作品なんだな、シュールコメディの一種なんだろうと読んでました。この時点では 同時並行で、作品の方向性も変わっていきます 「王獣の牙」には、「グレンダ」という幹部がいて、まぁこいつは死んでしますのですが(ちなみに原作では死なない)、それを契機として、グレンダを慕う一団が王獣の牙を脱退し、反社のような存在になっていきます この集団の代表は、「俺の半分はグレンダでできている」が口癖で、「半分」と名乗っています グレンダを慕う「半分」とその一団は、こう呼ばれるようになりました 「半グレ」 そして、レインの能力を知った「半グレ」は、レインを仲間に取り込もうと画策するようになり、「半グレ」との戦いが始まります ところが、恐ろしいことに、「半グレ」は原作には存在しません(なお、ほかに、「暗殺の母」という人気キャラもいますが、こいつも原作にいない) このあたりで、原作との乖離が決定的になったように思います そして、それなのに、「半グレ」編が圧倒的に面白い 「半グレ」の一団は、かなり戦闘力も高く、「魔法」も使えます すなわち、冒険者は「魔力」を使って戦うのですが、「魔力」は身体強化に使えるほか、それぞれが固有の「魔法」を使って戦います。ただし、どんな「魔法」を持っているかは、切り札なので、みな秘密にしている つまり、「冒険者」同士の戦いは、モンスター相手の戦いとは違って、対人頭脳戦の様相を呈してくるわけです さらにその過程で、魔力と文明の関係が明らかにされたり(先ほど言及したサブマシンガンやパチンコと世界観の関係が(後付けかもしれませんが)説明されます)、レインの付与能力が、「どのような意味で」チートなのかが明らかにされたりとか、世界観や設定がどんどん拡張されていくのです 「半グレ」連中の造形も良くて、こいつらは悪事ばかり働くロクデナシなのですが、友情はすごく大事にしていて、それがどこか魅力的でもあります 作品が進んでいくにつれ、こいつらの性格も見えてきて、どんな魔法を使うのかも分かってきて、そして、だからこその、半グレ編の「あの終わり方」は本当に衝撃的でした(47話) そして、それまで、コメディ寄りだった作風は、半グレ編のなかで、かなりシリアス寄りに変化していきます(…と思ったら、半グレ編が終わった次の話はヤケクソみたいなコメディだった) あと、テーマ的なお話を 本作は、いわゆる「ざまぁ」ではありません。いや、原作はその要素が強いのですが、コミック版は、おそらく敢えて、その要素を排除している その代わりにテーマとなっているのが、「セカンドライフ」です いろいろな事情で、第二の人生に踏み出さざるを得ないということは、多々あります 主人公のレインはそうですし、そのほかの仲間たちも、さらには「王獣の牙」のギルマスですらギルド崩壊後の、第二の人生を踏み出します 因果応報を前提に据えつつも、どのようにセカンドライフを踏み出すのか、第二の人生をどう生きる(べき)かということが、本作のテーマになっているようです 実は、根本では結構まじめな作品なんですね 一方で気になるのは、原作との関係 いや、普通はここまで改変したら原作者は怒るはず(というか許可しないはず)なんですよね ところが本作では、原作者である六志麻あさ先生は、むしろ積極的に本作を応援していて、更新のたびにツイートしてくれます 内心ではちょっと思うところはあるのかもしれませんが、何にせよ、原作者がこんなに堂々と推してくれるなら、読者としても堂々と応援できるというもの なお、さんざん改変の話をしましたが、実は、地味に原作要素は拾っているんですよね… 保持者(ホルダー)、天の遺産(レリクス)、光竜王とか、「この先の原作展開」につなげる要素が拾われていて、大筋は外さないようにしているところが伺えます あと、この漫画家さん、何者なのか?という話 コミカライズを担当した業務用餅先生は、覆面作家。これ以外にどんな作品を書いているのかとか、出自とか、全然明らかになっていません このへん、メタ的に、これがこの漫画家さんの「セカンドライフ」そのものなのかも、という感じもするところです そうすると、その正体を暴くのはヤボな気もしますが、いろいろ調べている人たちもいるので、気になればそちらから探してみてください たとえば以下のスレからとか https://itest.5ch.net/medaka/test/read.cgi/ymag/1692975216 本作は、イカれた怪作でもありますが、同時に、圧倒的な漫画力を誇る名作です 年末年始、ぜひ読んでみてください!

おれのゆうじんはぞくせいもえがはげしい
オレの友人は属性萌えが激しい
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