ノ・ゾ・キ・ア・ナ
春から専門学校へ通うために、地方から上京してきた城戸龍彦。何の問題もなく新生活が始まったかと思いきや、部屋の壁に小さな穴を見つけ、しかもその穴から時々視線を感じるような気がして落ち着かない。同級生の米山と飲み明かした夜、その穴から光が漏れていることに気付き覗いてみると、向こう側からも女性が覗き返してきて…?
家庭では「父親」として、会社では「係長」として、「理想的な自分」を演じるように生きてきた主人公・晃介。だが、娘の友達である美少女・古都との出会いにより、彼の人生は180度変化する。社会的には「決して抱いてはいけない感情」に支配されながらも、古都の前では自己を開放でき、社会の中で疲弊した心は癒やされていく……。「社会」のために「自己」を殺す現代社会へ鋭く切り込む、背徳のサスペンスが幕を開ける。