前後編読んだ。超シュール。私は人を赦せない方の人間だが、深く考えさせられた。この作品をこれで終わらせてはもったいない。バニャスコ再登場切に願います。
史実とファンタジーを絡ませながら時間と場所を変えて続いていく話(『火の鳥』とか)がまず好み。色んな人間の死生観や思惑が真理を解明する障害になっていて、さらにその不利益を被る人が沢山出てくるので落ち込む。爽やかな気分になる話ではないけど、生きていく上で起こる絶望や希望が神話的に描かれていると思う。 収録されている短編の『指』も素晴らしい。まず「18歳になるまで(確かに使っていたのに)自分の指を指だと認識しなかった」という描写に驚かされる。自分の身体も歯が生えたり毛が生えたりお腹がちょっと出てきたり、相当に変化してきているが、こんなこと考えたことなかった。
良かった点 ・どれも面白い短編で特に好きなのは「裸足の壁」「吹雪」「K2」 総評 ・石塚真一の「岳」谷口ジローの「神々の山嶺」など名作山岳漫画はいろいろあるけどこれを一番読み返しているかもしれない。短編集というのもあるけどね。
本人は「4ページで何が描けるかっ」とか「コマの割り方が…ほーんとーにムズカシイ」とか言ってるが、そんな苦労は一切感じさせない筆致。マンガ界のレジェンド達との交遊録、壮絶な戦中戦後のエピソード、日常のちょっと情けない話、それらが重層的に積み重ねられ、時間と空間を行き来する濃密な読書体験となる。日本に帰ってきて親戚と再会する場面は思わず胸が熱くなった。
ジャズに心打たれたのは高校生3年生の時…。 決して早くないそのスタートを巻き返すように、これでもかという程努力する主人公。才能じゃなくて、努力の凄さが大袈裟じゃなく、紙越しに伝わってきます。いや本当に!!! どんな状況にも這い上がり、情熱を注ぎ続ける姿に胸が熱くなり、熱中することの素晴らしさを教えてくれます。 少女漫画ばっかり読んでいる私にとって、 ぶっちゃけ好みの絵柄じゃない… でも自然と惹き込まれる…本当に…すごい。
たった一巻のマンガに数千年の時が描かれ、それでいて内容の薄さを感じるどころか、このずっしりと来る後読感はいったい何なのでしょうか。 「愛」と「死」という、人生におけるもっとも壮絶な2つの体験の交錯が、こうまでも人を惹きつけてやまない、その秘密がこのマンガには描かれているのだと思います。
ビッグコミック 2018年第4号に掲載された総務部総務課 山口六平太の1話限りの特別編。高井研一郎さんがなくなったので、原作は林律雄さんでイタコ漫画家の田中圭一さんがになりきって描いた作品。 こういうのはだいたい違和感があって好きじゃないんだけど、ほとんど違和感なく読めたし、今まであいまいだった部分が最後に回収されていた。 総務部総務課 山口六平太をずっと見てきた人にとっては好き嫌いはあるかもしれないが、俺にとってはすごいよかった。
春秋戦国時代の中国が舞台、墨子の思想を受け継ぐ「革離」が主人公 革離が趙の大群から燕の梁城を守るべく城に行くところから始まる。 「青空しょって」の初期のあだち充みたいな絵と違い、力強い劇画タッチになっていて、最初は同じ作者とは気づかなかった。 燕の梁城編、その後も含めて面白いし、最終回もよかったマンガ。
中国軍が尖閣諸島へ攻め入るということは実際にありえる話だが、それをマンガ化していることに驚き。 はたして日本は勝てるのか、今後が楽しみである。
※ネタバレを含むクチコミです。
前後編読んだ。超シュール。私は人を赦せない方の人間だが、深く考えさせられた。この作品をこれで終わらせてはもったいない。バニャスコ再登場切に願います。