楽園 Le Paradisの最新クチコミ

あうしぃ@カワイイマンガ
2020/06/19
楽園までどのくらい?いや、目の前に。
この単行本の後半は『純水アドレッセンス』の追加エピソード。養護教諭×生徒のカップルの、生徒が卒業まで逢瀬を止めようと悩んだり、結婚式とその先を考えたり、卒業後に学校に残される教師を想ったり……次々と訪れる「区切り」と向き合い、精一杯に恋を生きる物語が、爽やかに鮮やかに描かれている。 『純水アドレッセンス』を読んでいる人は、これは絶対読みたいはず! そして前半は『楽園まで、あと…』という作品。『楽園』誌で中村明日美子先生が連載されていた『おはよう楽園くん(仮)』の二次創作に勤しむ同人作家(年上)と、その恋人(ワンコ)の百合。因みに『おはよう楽園くん(仮)』は、BLである。 二人の「区切り」は同人誌即売会。印刷所の締切を巡ってアレコレしたり、原作の新展開に萌えたり、推しカプで微妙な感じになったり……色々あっても怒涛の即売会を乗り越えて、二人は……という感じのお話だ。 ♡♡♡♡♡ 遠い将来を考えると、同性カップルでなくても、不安になる。だからまずは目の前の「区切り」を、一つひとつ精一杯に満たされる。それの積み重ねが、確かな将来なのかもしれない……そんなメッセージが、全体を貫いていると感じた。 楽園まであと、どのくらい?という問いには、「先ずは目の前のオアシスで喉を潤そう」と答えたい。 ♡♡♡♡♡ そしてもし興味がおありなら、『おはよう楽園くん(仮)』も一緒に読んでみると面白い。二人が何を見て悶えていたか、とか、二人の繰り出すセリフの元ネタなど……色々分かって面白い。そして中村明日美子先生の引く美しい曲線と、カワイイ楽園くん(仮)の、微妙に醸し出されるエロスが癖になりそう。 BLは守備範囲外の私でも楽しめた、愛らしい小品!
あうしぃ@カワイイマンガ
2020/06/17
養護教諭が生徒に貰う、恋の熱
教師を呼び捨てにする、不躾で、でも真っ直ぐな女生徒。養護教諭はその怒り顔と、愚直な愛を気に入る。密かに付き合い始める二人だが……。 ♡♡♡♡♡ この作品で印象深いのは、教師の松本律子のスカした表情に対する、女生徒・奥村ななおの真っ直ぐ見つめる怒りの表情だ。 そこにあるのは、どこまでもブレない恋心。 年の差百合の、『星川銀座四丁目』『草薙先生は試されている。』等でも見られる、気の強い年下女子の突破力……なのだが、それにしても、ななおの目力と言葉の強さが凄い。見ていると目眩がして来るその圧力で、ななおは二人の恋を強力に主導していく。 一方松本は、大人っぽくななおを翻弄するようでいて、実は先行きを考えすぎて、恋に二の足を踏む。二人の恋愛で起こる、力関係の転動が面白い。 真っ直ぐな心が、考えすぎて混乱する心を救う図式は、幾つかのサブストーリーの中にもあり、特に過去の恋を引き摺る女教師の話など、切ない。 サブストーリーも含め、『純水ルミネッセンス』という単行本の後半に追加ストーリーがあるので、併せてご覧いただきたい。
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