パートをクビになったくせに男友だち(ソイツもビンボーな脚本家)と飲んだくれる母を見て娘マミ(10歳)は思った。この人は本当にダメだ…。だから小学生にして彼女は決心した。「ママ、再婚して(まともな人と)。あたしたちの幸せのために」 …かくして、母娘の涙と笑いの幸せ探しの日々が始まった。
ハムスターと恋仲になる猫、破壊大魔王アライグマ、お気楽なハスキー犬、態度がでかいウサギなど、中条家の動物をマンガや写真入りで紹介。オモシロかわいい小動物たちとの交流を描く、愉快で心温まるマンガ&フォトエッセイ。
夫の兄は、女よりも女らしい売れっ子のメイクアップ・アーティスト。十人並みの平々凡々とした義妹がお気に召さないご様子で、あれこれチョッカイを出してくる。「こんなみすぼらしい女が弟の嫁だなんて許せない」だって。でも彼女の、いや彼の本心は…。
夫が海外出張で留守なのに初対面の義弟が尋ねてきた。目的は、お金。電話の向こうで夫は「追い返せ」と言うが、根は悪くないみたいだし、あっという間に近所の人と打ち解ける陽気で明るい人柄も一緒にいて楽しいし… ついつい銀行から百万円を引き出してしまった…。さてさて、急接近していく二人は…。優等生主婦の傑作ハイテンション・コメディー!
断罪
母親に置き去りにされた幼い娘を預かることにした私。棄てられてもなお母を想い慕う娘だが、少女を待っていたのは悲しくて惨い運命だった――。虐待をテーマに描いた表題作の他、「茨の檻」「罪と罰」の全3作品を収録。
7歳の息子を不慮の事故で亡くし、悲しみにうちひしがれる明穂の脳裏に幼い頃の祖母の言葉が甦る。「村の離れに古いお墓があるだろう。 …あそこに埋めると死んだ者がよみがえるようになってしまってな…」それが作り話であろうと、試さずにはいられない…。明穂は息子の遺体を車に乗せ、伝説のセメタリーを目指すのであった。同時収録/夏の終わりに
偶然見かけてしまった隣家の奥さんの浮気現場。ダンナさんは学校の先生だ。大事になる前に浮気を止めさせたほうが良いと思って、忠告をしたのだが…。事態は思わぬ方向に展開してしまい…。同時収録/ごらん、あれが月の船、結婚詐欺師に口づけを
母の危篤の知らせを受けて10年ぶりに帰った実家。そこで出迎えてくれたのは20年前に亡くなった姉。唖然とする妹とは対照的に当時の少女のままの姿で無邪気に再会を喜ぶ姉。「まさかお姉ちゃん、お母さんを迎えにきたんじゃ…」姉の死で止まったしまった家族の時間がやっと動き出す…。ハートフル幽霊ストーリー。
エリート街道まっしぐらの俺様の会社のデスクに現れた赤ちゃんの霊、つるとかめ。他の人には見えないらしいが、空中を飛び回り、商談相手の頭にウンコをたらし、おしりにカンチョーとやりたい放題… のせいで俺様はプロジェクトから外された…。こいつら、いったい何が目的?
マダムと白い風船
頭についた風船が大きくなれば天に召され、破裂すれば生き返る。交通事故で意識不明の結花は、そんな風船つきの状態に。愛する人が強く願ってくれれば、目を覚ますことができるのだが…。ホスト遊び三昧、子作り拒否等々、最低の妻だった結花に夫は「一生寝てろ」と言い捨て、自分は愛人とラブラブ状態。今さらながら後悔する結花は生き返れるのか? どうしょーもない夫婦に明るい明日は来るのだろうか? 笑いながらも、人の絆の大切さをしんみりと感じさせてくれる珠玉作。
ひずんだ夜に
不倫相手の奥さんになじられ、落ち込む滝子。が、その奥さんは滝子と別れた直後に階段から落ちて救急車に。不倫相手である上司も交差点でトラックにあわや追突寸前。さらに意地悪な先輩社員が…。次々と起こる滝子の周囲での不可解な事故。偶然か、故意か? 陰から彼女を見つめる不気味な視線の正体は…。同時収録/出遅れたシナリオ、待合室の女
消えていた街燈
近所で頻発する飼い犬殺し。家庭内で起こった盗難。荒れる隣家の浪人中の息子。犯罪はいたるところに潜んでいる…。闇に蠢く悪意を描いたクライム・サスペンス! 同時収録/白い壁
近所でも評判の有能な主婦が主人公のホームドラマ&コメディです。 旦那さんが海外出張中に、突然やってきた美形の義弟を中心に、話は進みます。 主人公はハーレクインのようなロマンス系書籍が好きみたいですが、その秘事はソファ下の収納にビッシリ隠しています。 そして、平日の日中は庭の草むしり、教養番組、書道などして過ごすのだそうです。 人間味をすべて隠して、有能な主婦を演じているようです。 有能な主婦なので、義弟がきててんやわんやする中、当たり前のように家事をこなしつつ、ロマンス系小説に登場しそうな義弟にかき乱されるストーリーが展開します。 主婦と義弟、これからどうなるんだろうとドキドキします。 ちなみに、主人公の名前が出てくるのは、実は最後のほうだけ。 それまでは奥さんか義姉さんとしか呼ばれません。 主人公の名前を呼ぶのはもちろん、あの人です。 このさりげない設定は、きっと意図した伏線なのでしょう。 なにかのドラマで聴いたセリフ「バカボンのパパは、自分の名前でなく、バカボンのパパとしか呼ばれないことが嫌にならないんでしょうか」を思い出しました。 ちなみに、読切一話のみの作品です。 一話とはいえ、37ページあるのでボリュームはありますよ。