【イラスト付き】会社員の幸春は可愛らしい外見をしているが中身は決してそうではない。素の自分を好きになってくれる誰かを求めながらも猫を被り、寄ってきた男と付き合っては別れることを繰り返している。その日も、喫茶店で別れ話をしていた幸春はなかなか引かない相手に苛立ち、カウンターからこちらの様子を眺めて笑っていた男に「こっちのほうが好み」だと、当てつけのようなキスをしてその場を離れた。二度と会わないだろうと思っていたのに、執拗に女に絡まれていた男・井上とあっさり再会してしまう。祓い屋をしている井上が、実は幸春の通う図書館職員なうえ同じアパートの下の階に住むご近所さんだと判明。お互い言いたいことはずけずけと口にする性格で相性も印象も最悪なはずなのに、無言電話や人の気配などの不可思議な現象に見舞われる幸春を助ける見返りにと身体を求めてきて……!? 電子限定特典に大ボリュームの書き下ろし後日談を収録!!
【イラスト付き】金木犀の花が咲く頃、必ず見る夢がある。和奏は大切に抱き締めてくれるその人のことをいつしか「王子様」だと思い、現実でも会いたいと願ってきた。一人暮らしを始めた和奏は、偶然出会ったカフェオーナー・小野坂を一目惚れの勢いで好きになってしまう。この人こそが、と思い定めるが、彼には金木犀の季節に探し続ける忘れられない人がいて――。電子限定書き下ろしSSを収録!!
【イラスト付き】所轄から念願の警視庁捜査一課に配属となった森野雅人は、駅の階段から落ち、初日から医務室のお世話に。『医務室には「姫」と呼ばれる白衣の天使がいる』と言われ、期待した雅人を手当してくれたのは、『姫』とは呼ばれているが、ワイルドな見た目の医師、姫川雄高だった。治療後、雅人は捜査会議に。二日前、少年の死体が発見されたのだが、性的暴行を受けた形跡があり、セーラー服を着用していた。現場写真を見た雅人は意識を失い、再び医務室に。意識を取り戻した雅人は会議に戻り、姫川も後を追う。そこで雅人は「十四歳のとき、同じ目に遭ったことがある」と告げる。この少年は同様の手口での3人目の被害者で、連続殺人事件であると知った雅人は、自分の事件のカルテを求め、担ぎ込まれた大病院の跡取りで親友の本条のもとを訪ねる。そして本条から、姫川が医者ではなく警察官だったことを知らされ……!?
【イラスト付き】小学生の頃に叔母に貰ったアンティークのテディベアに一目惚れした充晃。その日の想いを胸に、2年前“ぬいぐるみの修理屋さん”をオープン。ある日アンティークカフェを営む斎賀恭之介が修理にと持ち込んできたテディベアを見て、充晃はびっくり。自分が修理工になるきっかけを作ったあのテディベアだったのだ。引っ越しの際になくしてしまったベアをどうして…?と訝しむ充晃に、骨董市で入手し母にプレゼント、その後亡くなった母の形見となり修理を頼みに来たと知る。そう聞いた充晃はこの人ならこれからも大事にしてくれそうだから、と黙って修理を引き受けることに。それがきっかけで恭之介のカフェに遊びに行ったり、ベアの話をしたり、美味しいケーキをご馳走になったりして仲良くなっていってーー。電子限定書き下ろしSSを収録!!