ヤンジャン!の感想・レビュー12件「愛と誠」読んでみた愛と誠 完全版 梶原一騎 ながやす巧かしこ【1〜4巻】 子供時代、愛ちゃんが蓼科高原でスキーをしていて事故りそうになったのを命懸けで助けた誠の額には大きな傷が出来てしまいました。その傷がきっかけで一家離散の憂き目に遭ったことで誠は不良になってしまいます。成長して再会した誠がグレてしまったことに責任を感じた愛ちゃんは更生させようと奮闘するのです。 あしたのジョーの矢吹丈もなかなかの不良でしたが、誠はさらに悪い奴ですね。命の恩人を信じたい愛ちゃんはボロボロになりながらも更生のチャンスを与え続けますが、誠はいつも裏切るし愛ちゃんの家柄までも利用しようとするんですよね。でもその「ここまでやるのか…!」の衝撃がいつも癖になるのでページをめくる手が止まりません。愛ちゃんがどんな仕打ちにあってもへこたれない芯の強さと変わらない可愛さを両立させているところに梶原一騎とながやす巧のマリアージュを感じました。 とはいえ完全版だとまだ4巻までしか出ていないので、まだまだ語り切ることが出来ません。7月から旧尾崎テオドラ邸で行われる原画展に合わせて読み始めたのに会期中までに全巻刊行されるんだろうか…。そして4巻までだと真の主役は岩清水なんじゃないかと思うくらい存在感がすごいけど、彼はこの先も活躍してくれるのか?!まぁよくあるパクり漫画の一つDOOOOM―ドゥーム― あかほりさとる 一宮幽名無し絵の雰囲気は良いのだが、 内容はリング、ZOOM、螺旋などのホラー映画やデスチューバーなどの漫画をパクっただけの作品。 脈絡も含め物語の練りが甘く、ツッコミどころが多い。現代ホラーDOOOOM―ドゥーム― あかほりさとる 一宮幽starstarstarstar_borderstar_border山下真司問答無用で殺しにくるのがなんとも言えない。 Twitterやインスタ的なSNSが結構出てくる現代ホラー推しと恋愛の違い何も知らないけど、キミが好き。 きし晴護starstarstarstarstar_borderゆゆゆ2.5次元はよくわからないと思っていたのですが、なるほど。 「錯覚」。 私は好きな作品の実写ドラマ化は、現世へ連れてこないでと悲しむタイプです。 作者さんがどんなに絶賛していようと、それはそれ、これはこれ。 二次元の絵を、動いて喋る生身の人間に当てはめることが、受け入れられないのです。 現実世界では存在し得ない髪型が、再現されていても、されていなくても、許せなくなるほどです。 いや、もうほんと――失礼しました。熱くなり過ぎました。 なので、第一話の主人公には同意しかなく!!と思っていたのですが、まさかそうなるとは。 読んでいて、最近流行りの2.5次元を楽しむ人達、というか、2.5次元の沼にはまり込んだ人たちはこういう感じなのかと、大変勉強になりました。 『【推しの子】』でも2.5次元は取り上げられていましたが、沼ったファンサイドからというのはまた新しい視点です。 どこまでリアルなのか分からないあたり、『明日、私は誰かのカノジョ』のような怖さもある漫画ですね。 私もいつか、ひょんなことから実写について、手のひらクルンするかもしれません。「深淵をのぞくとき」と言いますので。 2.5次元否定派が沼に落ちてしまう話何も知らないけど、キミが好き。 きし晴護たか※ネタバレを含むクチコミです。「絶対ハマらない」と思っていた沼こそ危険 #1巻応援何も知らないけど、キミが好き。 きし晴護兎来栄寿人生の最推しが2.5次元や3次元になる時の恐怖といったらありません。3次元の人間が、どうやったらあの仙姿玉質・鮮美透涼・晶榮玲瓏・文質彬彬な姿を演じられるというのでしょうか。 かつて、その機会が訪れてしまった時、私は筆舌に尽くし難い慨嘆と憔悴に至りました。愛があまりにも深すぎるが故に要求値は比類無き高さとなってしまっていることは自覚しており、満たされるわけもないと解っていてはいる……それでも自らの目で見て確かめずにはいられず、その結果絶望の淵に立たされる。 その作品がどれだけ他の実写化作品に比べて恵まれていたかは解りました。何なら、監督の原作愛の深さで言えば上位1%に入るであろうレベルでした。私自身その作品への愛ゆえに作品に出演し、その監督やキャスト陣の仕事ぶりを生で見てきたからこそ感じられた部分です。とても雰囲気の良い現場でした。 しかしながら決定的な部分、最愛の人物のキャスティングの解釈違いと、そこだけは無理してでも頑張って欲しかったという部分が妥協されていたことで、原作ファンには概ね高評価のその作品も、私の中では大いなる黒歴史となってしまいました。not for meの極みです。それでも、作品ファンが増えてくれるなら、あるいは原作者が喜んでいるのなら、それはそれで大変喜ばしいことではありました。なので、最早私は無の境地を経た上で原作を愛する以外ありませんでした。 というわけで、第1話で "「実写化」なんて全部ゴミです!! 「劣化」です!!!!" と雄叫びを上げる本作の主人公・愛理の気持ちは痛いほどに解ります。ただ、愛理と私で違ったのは、こちらの次元にやってきた推しの完成度が非常に高かったこと。推しが2.5次元や3次元になるなんて有り得ないと思っていた愛理ですが、それまでは同じ作品を好きな仲間とも共有できなかった推しに対する深い解釈が、推しを演じる2.5次元俳優とだけは合致してしまったのです。そんなん沼りますよ。常に供給のあるナマモノジャンルは恐ろしいと太古から言い伝えられていますからね。 ある種、遠いところにいた人ほど沼の深みにハマっていくパターンはあります。近いところにいた人が普通に持っている物差しがなく、何もかもが新鮮であるが故にの楽しさもあるからです。絶対にハマらないと思っていたからこそ、自分の予想だにしなかったところまで突き進んでいく。共感するわけではないのですが、極めてそれに似た理解の感情が湧き起こります。 また、さまざまなタイプの女オタクの面倒くさい部分やSNSで本当に呟いていそうな書き込みの解像度の高さも秀逸です。既視感を覚えるほどのあるあるがあります。それと共に、2.5次元俳優側の描写もしっかりと行われ、そちらもかなりリアルな印象です。「自分の消費期限」や「需要と供給」に自覚的な彼らの立ち居振る舞いも、目を引きます。 物語全体は、破滅的な濁流に飲み込まれるようなドライヴ感が生じていきます。危うさを覚えながらもこの先どこへと辿り着くのか、引き込まれます。 2.5次元に興味のある方、推しへのガチ恋の沼底や女オタクの闇の部分を覗き込みたい方にお薦めです。生きていれば色んなことがある♬NEETING LIFE ニーティング・ライフ 筒井哲也starstarstarstarstar干し芋コロナ禍を体験した人なら一度は考えたことがあるであろう、外に一切出ることなく快適な生活ができる方法。 主人公の小森健太郎は、20年間リフォーム会社の営業としてがんばって働いてきた。 そして、早期退職をして、2000万円を手にし、長年思い描いてきた理想の生活を手に入れることができた。 しかし、ブラック企業だったサラリーマン当時の悪夢にうなされたり、思わぬ出費があったり、隣人に惑わされたり、思わぬ出来事に巻き込まれたり…。 やはり、一筋縄では生活できない。 そんな時に、救いになったのは・・・。 不良は絶滅したが地下に夢を見たい最後の不良 山本隆一郎名無し小笠原の熊と戦うようなところからいきなり渋谷にきて不良ですかぁ…。 でも不良はもう絶滅しちゃってるんだよな〜! いやいやそんなことはない地下にはアンダーグラウンドな世界が広がってる!なんて夢のある話じゃないですか… 令和の不良、バトル…夢広がります!隠者としての生活NEETING LIFE ニーティング・ライフ 筒井哲也さいろくエッセイかと思ったら全然違った。ただ、これは面白い。 疲弊しきってしまった営業マンが、脱サラどころか脱社会を試みる。 その方法たるや、現代的かつ合理的(に見える)で、やろうと思ったら出来るかもしれない。 途中、ゲームをするシーンがあるが、「Fallout76」をそのまま使ってるような感じで、好きな人はちょっとニッコリ出来る。 絵も上手くて見やすいし、上巻を読んだ時点でのストーリーもしっかりしていて、細かな設定の解説もしっかりある。 だからこその恐怖がある。 正直、どうなっていくのか見当もつかない。部屋から出ないサスペンス漫画NEETING LIFE ニーティング・ライフ 筒井哲也名無し※ネタバレを含むクチコミです。 渋谷の地下が怖すぎる!!最後の不良 山本隆一郎starstarstarstarstar干し芋2巻読了。 小笠原諸島でじっちゃんとふたり暮らしをしていた桐ケ谷完。 ものごころつく前に母親には捨てられ、父親は、4歳の時にクマに襲われ死んでしまった。 完の父親は不良で有名で、島の人たちからは、総スカンをくっていた。 しかし、じっちゃんは、家に父親の残した学ランをずっと飾っていた。 それを、毎日目にしている完は、『不良とは何か?を考えはじめる。 そして、東京から来ていたラッパーに出会い、父親が東京の渋谷の不遼だったと聞き、中学校を卒業したら渋谷で不良になると決め、島を出ていく。 地上の渋谷は、以前とは全く違い穏やか過ぎる街に変わっていた。 しかし、地下では・・・。この2人のやり取りをいつまでも見ていたい…!茶の湯のじかん 早川光 pikomaro 木村宗慎天沢聖司契約社員として日々無味乾燥な毎日を送っている主人公・ミズキは、心機一転シェアハウスに転居したことで抹茶好きのフランス人の学生・エマに出会うのですが、毎日2人で楽しそうに過ごしている姿は見ているこっちが思わずホッと和んでしまう優しさにあふれています。 2人で東京近辺(そして京都)の実在のお店やワークショップに出かけてお抹茶の世界を楽しむので、まるで自分も一緒にお出かけしているような気持ちになれます。まるで上品な街歩き番組を 見ているようなリアルさがたまりません。 自分は電子書籍で購入したのですが、何より素敵なのが白黒の紙面の中に毎話カラーのコマが挿入されていること…! いつもパッと鮮やかな和菓子や陶器が目に飛び込んで来くるので、次は何が来るのかなぁと、思わずワクワクしてしまいました。 また、もう1人の主人公エマはフランス人ですが、だからと言って「日本語お上手ですね」とか「外国人なのにすごいね」のような、外国人がよく言われるであろう鬱陶しいやり取りが一切ないところも、読んでいてすごく自然でスマートで読んでいて心地よかったです。外国人ではなく、あくまでエマという女の子を描いている感じがしてすごく好きです。 非常に残念なことに、第3巻は集英社から出版されないようで、昨年行われたクラウドファンディングも実行に至らなかったため、2巻の続きはアプリ「ヤンジャン!」のみでしか読むことができないようです…。コツコツ1話ずつ読んでいきたいと思います。 https://ynjn.jp/app/title/837
【1〜4巻】 子供時代、愛ちゃんが蓼科高原でスキーをしていて事故りそうになったのを命懸けで助けた誠の額には大きな傷が出来てしまいました。その傷がきっかけで一家離散の憂き目に遭ったことで誠は不良になってしまいます。成長して再会した誠がグレてしまったことに責任を感じた愛ちゃんは更生させようと奮闘するのです。 あしたのジョーの矢吹丈もなかなかの不良でしたが、誠はさらに悪い奴ですね。命の恩人を信じたい愛ちゃんはボロボロになりながらも更生のチャンスを与え続けますが、誠はいつも裏切るし愛ちゃんの家柄までも利用しようとするんですよね。でもその「ここまでやるのか…!」の衝撃がいつも癖になるのでページをめくる手が止まりません。愛ちゃんがどんな仕打ちにあってもへこたれない芯の強さと変わらない可愛さを両立させているところに梶原一騎とながやす巧のマリアージュを感じました。 とはいえ完全版だとまだ4巻までしか出ていないので、まだまだ語り切ることが出来ません。7月から旧尾崎テオドラ邸で行われる原画展に合わせて読み始めたのに会期中までに全巻刊行されるんだろうか…。そして4巻までだと真の主役は岩清水なんじゃないかと思うくらい存在感がすごいけど、彼はこの先も活躍してくれるのか?!