遥か昔、極北の地より魔獣が現れ、魔風によって人々を滅亡へと追い込むが、一人の勇者が死闘の末、魔獣を葬った。魔獣は死してなお魔風を吐き続けたが、勇者は聖剣を突き立て魔風をそらし、風下には「守られた土地」が誕生した。その勇者の子孫がアーサトゥアル王家の祖になったとも伝えられるが、長き歴史の中で、それも定かではなくなっていた…。そして現在―― 伝説を後ろ盾に世界の盟主を名乗るアーサトゥアルに、隣国・アンサズの第9王子、不死身のシャールヴィが、魔法を使い攻め入っていた…。
ひとつ、またひとつと心もなく人間の命を奪っていった神のコウメだったが、死期を悟ってもなお明るく振舞う少年と出逢い…!?死を巡るシリーズ読みきり集。【収録作品】終末のナミダ/終末のナミダ―思い出の手―/終末のナミダ―涙の帰路―/私ヶ星/花のいのちは美味しくて