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「狭い路地が無数にあり、露地には怪しげな家が建ち並び…小便くさい…」そんな、元は赤線だった名残が今でもそこここに漂う街を舞台に、まともな仕事に就けないチンピラや売春婦、低賃金にあえぐ工員など、底辺から抜け出せない男と女の絶望的な日々を描いた短編集。兄である劇画作家・つげ義春とならんで「劇画の名手」と称されたつげ忠男が1960年代後半から70年代に雑誌『ガロ』に発表した「懐かしのメロデイ」「青岸良吉の敗走」「どぶ街(一)(二)」 「与太」の4作を収録。