あらすじ

「山の祟り」による人死の謎を調査するため、極秘で李州に入った景雲。そこで見たのは、明らかなる流行り病と、県令によるその隠蔽、そして輪教の影…。八方塞がりになった景雲が選ぶ次なる一手とは…アレでしょ!
月華国奇医伝 第一巻

まだ薬師の薬湯のみで病や怪我に対していた時代の月華国。渦巻く陰謀、妖しき信仰、根強き因習…。皇太子・景雲たち少なくも心強い仲間と共に医術師・胡葉、古い世界に切り込みまーす!!

月華国奇医伝 第二巻

月華国の王都で暮らすことになった医術師の娘・胡葉。数少ない胡葉の理解者でパトロン(?)の皇太子・景雲が、“味方につけておきたい”刑部侍郎の娘、芳琳の病名をあっさり診断してしまったまでは良かったのだが?

月華国奇医伝 第三巻

人の体を切るなんてふざけてるのか!殺す気か!いや、逆にお前を殺す!そんな空気の中、胡葉による虫垂炎の開腹手術が始まる! 胡葉の首はもちろん、景雲の皇太子の地位をも賭けた手術の結果はいかに!?

月華国奇医伝 第四巻

飲食店で懲らしめた酔っ払い助平ジジイは実はめちゃ偉い人だった! その偉い人=姜太師の提案で、王都に「医術所」を開くことになった胡葉。だけど、注射針の作り方だけがどうしても解らない! どうする胡葉!?

月華国奇医伝 第五巻

ついに開業した「胡葉医術所」。わかっちゃいたけど閑古鳥。胡葉は塞ぎ込み・・・と思いきや、意気揚々と「筋肉春宮画」を買い漁り。危機感のない主人公は置いといて、地方・李州では奇病が流行り始めているようで?

月華国奇医伝 第六巻

「山の祟り」による人死の謎を調査するため、極秘で李州に入った景雲。そこで見たのは、明らかなる流行り病と、県令によるその隠蔽、そして輪教の影…。八方塞がりになった景雲が選ぶ次なる一手とは…アレでしょ!

月華国奇医伝 第七巻

謎の病が蔓延る李州の山間の村に来たものの、治療法も病因すらも判らずにいた胡葉だが、ほんの些細なことで患者の容体が良くなり始めていた…!? 輪教の天声様こと尚真のルーツが知れる過去編も収録の第七巻!

月華国奇医伝 第八巻

死病から石れい村を見事に救った胡葉。だが、その裏で輪教と蘆一族が関わる叛逆計画の一端も垣間見えてしまった。とはいえ病は一件落着。凱旋うきうき気分で王都に帰ってきた胡葉の前に現れたのは…!?

月華国奇医伝 第九巻

「一人で患者を診てはいけない」という父娘の約束を破っていた上、開腹手術までしていたことが(景雲のせいで)父にバレてしまっては一片の弁解の余地なし。故郷へ強制送還待ったなし。胡葉、どんまい!!

月華国奇医伝 第十巻

理不尽な理由で命を狙われた胡葉と、シンの顔の痣の原因が明らかになる幼少時代編が完結! そして現在、田舎に連れ戻されるか王都に残れるかの瀬戸際で、気胸患者の斬新すぎる治療アイデアを胡葉が思いつき大逆転!? 胡葉を王都に残すため、景雲がついに、ついに…!?

月華国奇医伝 第十一巻

景雲の後ろ盾である皇后の病を治すため、年齢と書類を偽り、試験は手を抜き(満点取っちゃって目立たないように!)、見事に宮女として後宮に潜入した胡葉。さあ、ミッション開始デス!

月華国奇医伝 第十二巻

「皇后の病を特定し、政敵である蘆貴妃に漏れないように治療せよ」という景雲皇太子からの密命を受け、名と齢を偽って後宮に潜入した胡葉だが、皇后自身が頑なに病を隠すため状況は進展しないでいた――のだが、政敵側であるはずの“箱入りさん”こと第三皇子・游(蘆貴妃の息子)が鍵となり、胡葉は病名解明の糸口をつかむ! 時を同じくして、亡国南金の亡命者たちが同胞であるシングダムに、ある目的を持って近づこうとしていた…。ばちばちの後宮政争に南金の不穏――風雲急を告げる第十二巻! 景雲の亡き母・雨嘉と皇后陛下の悲しき過去譚も必読!

月華国奇医伝

中華風時代劇な医療もの!

月華国奇医伝 ひむか透留
たか
たか

期間限定無料だったので読んだ作品。最近この作品をネット広告で頻繁に見るのですが、それも納得の骨太な物語でした。 神話の神々が作った国・月華は、華の名を冠した七つの州からなる。蘭州に住む銀髪碧眼の西胡人の少女は、都から来た貴人の怪我を縫合手術で助けたことで都を訪れることになり…という導入。 少女漫画だしヒストリカルなのに、医療シーンはしっかり医療漫画しててすごく新感覚。絵の書き込みの美しさに負けないほど、しっかりとした舞台設定が素晴らしかったです! https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/102972/9bfa5b06-da5b-4c56-99a0-e8089d248949.jpg 世の中には「中華風・中世風・王宮風」など、フィクションから摂取した曖昧な知識をコピーして作られている底の浅い物語が反乱している中で、こういう風に「ちゃんと中華歴史小説が好きな人が書いてる」作品が読めるのは幸せなことだなとしみじみ思いました。 あとがきで知ったのですが、作者のひむか透留先生は保健師・看護師の資格を持っている中国史好きなんだとか! これだけでも鬼に金棒という感じですが、それに留まらずたくさんの資料を読んだうえで、現役の看護師の友人に話を聞いて描いているのだそう。 天空の玉座や薬屋のひとりごとなどなど、中華宮廷物語が好きな人におすすめしたい作品です! https://asuka-web.jp/product/gekkakoku/