ラムスプリンガ……アーミッシュが、敬虔なキリスト教徒として彼らのコミュニティに残るか、家族を捨て外の世界で生きるかを決めるための、俗世を体験する期間……80年代アメリカ。ブロードウェイの夢破れ、田舎の街でウエイターと男娼をしているオズは、ある日、バーに来たラムスプリンガ期の青年・テオを「客」と間違え部屋に連れ込んでしまう。行くあても無いテオを放っておけず、つい面倒を見てしまうオズ。アーミッシュであることを馬鹿にされても怒ることも、疑うことも知らない純粋な彼に触れるうちにオズはニューヨークで擦れていた気持ちが絆され、彼を愛するようになるが…。
まず、キャラクターが魅力的で惹きこまれました。 アーミッシュの生活や心理描写の繊細さはもちろん、とにかくストーリーが秀逸です。 本質のテーマは普遍的なもので誰でも共感しやすいし、読後感が良くてまとまりがあり、素晴らしい作品でした。