あらすじ

俺と梶さんは神戸の街で二人だけの日常を忘れたひと時を過ごした。それは本当に二人だけの秘密の時間だった。だけど…幸せな時は長くは続かない。恭介が、俺たちの動きを怪しみ始めた。頼むから今は…今だけは邪魔をしないでくれ。
完璧なムスコ 1巻

市橋智、23歳。自転車メール便の集配スタッフをしている。仕事終わりに恋人からのLINE。今夜、ホテルのバーで待ち合わせだ。LINEの返信をしている時、来客があった。大手紳士服メーカーAIKAWAの営業が、直接俺と話がしたいと社に来たのだ。AIKAWAと言えば大口の取引先だ。俺、なんかヘマしたっけ…? 応接室に入ると、俺と同い年くらいの若い男が待っていた。「市橋智さん、梶行也という名前に聞き覚えがありますね? 俺は梶の息子です。親父と別れて欲しいんです、今すぐ」……。俺は今まで何人かのオッサンと付き合った事があるが、息子が乗り込んで来るパターンは今回が初めてだ…。

完璧なムスコ 2巻

結局俺は射精には至らなかった(当たり前だ)。だけど恭介はしつこくて、俺と梶さんを別れさせる事を全然諦めない。わかってる。間違っているのは俺の方だ。精神的にすっかり参っていた俺だが、そこへ持ってきて母さんが事故に! ヤケ酒を煽っていて菜々からの緊急連絡に気付かなかった俺は、大分遅れて病院に駆けつける事となってしまった。菜々からすっかり嫌われて、泣きっ面に蜂…。こんな時、梶さんが側に居てくれたら……。

完璧なムスコ 3巻

俺と梶さんは神戸の街で二人だけの日常を忘れたひと時を過ごした。それは本当に二人だけの秘密の時間だった。だけど…幸せな時は長くは続かない。恭介が、俺たちの動きを怪しみ始めた。頼むから今は…今だけは邪魔をしないでくれ。

完璧なムスコ 4巻

俺が梶さんと神戸で密会していた事を知った恭介は、遂に強硬手段に出た。追い詰められた俺は失意のドン底に落とされる。そして息子である恭介の真意を知った梶さんは……。

完璧なムスコ 5巻

恭介から突き付けられた現実を、俺は受け入れるしかない。そして恭介もまた、父という現実と対峙しなければならない。俺たちはもう、どこにも逃げられない。智、恭介、梶さん、三者三様の父への想いが帰結する先は――…。BL史上に残る感動の最終回!