あらすじ

「お前、ほんとはどうしたいの?」 湊辺のおかげもあり、ピアノを弾くことに前向きになっていた響。しかし、そんな彼の下に東京から音楽講師の飛騨野がやってくる。響の演奏を聞いた飛騨野は、響の甘い考えを見透かすように、「ピアニストとしてやっていく覚悟があるのか」と問うのだった。響は自分の甘さを恥じながら、縋るように湊辺の体を求め、ピアニストになる夢を諦めるような物言いをする。湊辺はその様子を心配そうに見つめながらも、以前のように励ますことが出来なかった。そんな中、響の出場するコンクールの予選が始まる。響の覚悟が決まった時、湊辺も“あること”を決意しており――……。数年後の二人の姿も収めた「感動の物語」、完結。 【同時収録】ユアリーカ
月を目指す、星になる 上

「響くんの中の“一番”になりたいなって」 高校生の響(なり)は、音楽室で偶然出会った同級生の湊辺に、「ピアノを教えてくれませんか」と懇願され、何故か教えてあげることに。軽そうな見た目に反してピアノの練習に真面目に取り組む湊辺は、話してみれば穏やかで心優しく、どこか大人びた印象の男だった。二人は次第に距離を縮め、響は湊辺に心の内を見せていく。実は、幼い頃からピアノを習っていた響には、ある“トラウマ”があり、人前で弾く自信がなくなっていたのだ。悩みを打ち明けた響に、湊辺は優しく励ましの言葉をかける一方で、時折、どこかもの寂しい表情を見せ……

月を目指す、星になる 下

「お前、ほんとはどうしたいの?」 湊辺のおかげもあり、ピアノを弾くことに前向きになっていた響。しかし、そんな彼の下に東京から音楽講師の飛騨野がやってくる。響の演奏を聞いた飛騨野は、響の甘い考えを見透かすように、「ピアニストとしてやっていく覚悟があるのか」と問うのだった。響は自分の甘さを恥じながら、縋るように湊辺の体を求め、ピアニストになる夢を諦めるような物言いをする。湊辺はその様子を心配そうに見つめながらも、以前のように励ますことが出来なかった。そんな中、響の出場するコンクールの予選が始まる。響の覚悟が決まった時、湊辺も“あること”を決意しており――……。数年後の二人の姿も収めた「感動の物語」、完結。 【同時収録】ユアリーカ