あらすじ

イギリスの小説家メアリー・シェリーの短編作『フランケンシュタイン』のコミカライズ作品。ヴィクター・フランケンシュタインが人間の死体を使い創造した怪物の孤独な世界を描いた名作が、伊藤潤二の手によって甦る!
富江(伊藤潤二コレクション 1)

クラスメートの川上富江がバラバラ死体になって発見された。教室で担任の高木が事件の話を説明していると、死んだはずの富江が入ってきた。「と…富江!」動揺を隠せない高木や生徒たち。実は皆が動揺するのは、驚きのある理由が隠されていた……。ホラー漫画界の鬼才・伊藤潤二が誕生した記念すべきデビュー作であり、代表作の第1話!

富江 PART2 森田病院編(伊藤潤二コレクション 2)

教師の高木が療養所から逃げ出した。高木は女子高生バラバラ殺人事件で死んだはずの生徒・富江の幽霊を見て、精神がおかしくなっていた。一方、森田病院では腎臓を患う雪子をボーイフレンドの正が見舞っていた。2日後、麗子という高慢だが、美しい女が正と別れるように迫る。麗子は富江とうりふたつの顔をしていて……!?

富江・地下室(伊藤潤二コレクション 3)

森田病院では妙な噂が流れていた。患者の腹部から腎臓を摘出したところ、その腎臓には手足があって、そのバケモノは地下室にあるというのだ。入院中の佐藤はその噂を突き止めるべく、地下室へ向かうと、医者たちが何やら話していた。どうやら噂は本当のようだった……。

富江・写真(伊藤潤二コレクション 4)

高校で写真部に所属する月子は、片思いをする友人たちにお目当ての男子の写真を撮って、販売していた。自身も憧れる山崎先輩の写真を撮っていると、転校してきたばかりの川上富江が風紀委員として現れて……。

富江・接吻(伊藤潤二コレクション 5)

富江が首を切られてバケモノになった現場に居合わせた月子は今も悪夢にうなされた。富江の下僕となった風紀委員の太地と木股は富江の命令で月子を殺そうとする。そこへ富江に翻弄される山崎先輩もやってきて、富江に会いたいと言う……。富江に惑わされた男たちは破滅の道へとひた走るのだった。

富江・屋敷(伊藤潤二コレクション 6)

富江にまつわる事件で町を出た月子は親友・道子からの手紙で山崎先輩が行方不明になっていることを知る。道子にくわしい話を聞くために家を出た月子の前に現れたのはなんと富江! 山崎先輩は富江の家にいると言われ、ついていった月子だったが、それは富江の罠だった。

富江・復讐(伊藤潤二コレクション 7)

雪山で登山をする浜口をリーダーとする谷村と土井の一行。山小屋へ急いでいると、岩の窪みから裸の女性の上半身が出ているのを発見する。動き出した裸の女に驚いた土井は滑落してしまう。その女に「ああ…寒い…あなたの着てる物を着せて…」と懇願された浜口は服をすべて渡してしまう。極寒の雪山に突然現れた美しい女に男たちは翻弄されていくのだった。

富江・滝壺(伊藤潤二コレクション 8)

山奥の小さな村にある滝は自殺の名所と最近言われるようになっていた。それはある奇妙なセールスマンが村に現れたことが発端だった。その男は畑に埋めるとかわいい女が生えてくると言って、妙な包みを売っていた。村人たちはその男を追い払う時に、その包みを滝壺に捨てさせたところ、自殺者が相次ぐようになり……。

富江・画家(伊藤潤二コレクション 9)

美しい女性を描く新進画家として注目を集めていた森光夫は自身の個展で、息を飲むほど美しい少女に出会う。自宅でいつものようにモデルのナナを描いていると、高らかに笑いながらあの時の少女が現れた。ナナを悪しざまに追い出して、自分がモデルにしろと少女は言う。「私? トミエっていうのよ」

富江・暗殺(伊藤潤二コレクション 10)

「あのいまいましい女をこの世から抹殺してちょうだい」少女が男にナイフで襲われた現場に居合わせた哲夫はその少女を部屋へ連れていくと、少女は暗殺者に命を狙われていると言う。その後、彼女の遺言どおり、哲夫は少女の遺体を山に埋めに行くのだが、土の中から「ギャッ」という声が聞こえて……。

富江・毛髪(伊藤潤二コレクション 11)

父親の書斎で桐箱に入ったこの世のものと思えない美しい毛髪を見つけた千絵。それ以来、学校から帰るとその髪を眺めながら、髪の主はどんな女性か夢想した。髪が長くなっていることに気づいた千絵は友達の美貴に相談する。美貴が毛髪を1本頭につけたところ、抜けなくなり、千絵も同じ羽目に。数週間後、髪を触りながら目を閉じるとホクロのある美少女のイメージが浮かび……。

富江・養女(伊藤潤二コレクション 12)

資産家の老夫婦の引き取られた養女が死んだ。死因は不明だが、全員死んでいるため、町内では老夫婦がいびり殺したのではと噂されていた。ある日、庭に倒れていた富江という少女を保護した老夫婦はそのまま引き取ることに。次第に高価なものや高級食材をねだるようになった富江は本性を現わすようになり……。

富江・小指(伊藤潤二コレクション 13)

男ばかりの4人兄弟の新しい母親として、富江という美しい女性がやってきた。その女が来てから、3人の兄たちは富江を女として見るようになり、富江も気を引くそぶりをするように。父はそれが原因なのか、自殺。末っ子の弘也はそれを冷ややかに見ていた。そのうち弘也まで誘惑するようになった富江だったが弘也は徹底的に無視した。嫉妬した兄たちは彼を地下室に閉じ込め、ついには惨劇が……!

富江・少年(伊藤潤二コレクション 14)

海辺の洞窟で少年・サトルは顔も体も傷だらけの美しい女性に出会う。「かわいい坊や…こっちへいらっしゃい」その日を境にすこやかだったサトルは、家から食品や服を持ち出し、顔色も悪くなって夜泣きをするようになる。心配した母親が海辺を見に行くと……!?

富江・もろみ(伊藤潤二コレクション 15)

富江を愛しすぎた石塚は富江を殺し、ミンチになるまでつぶすという衝動にかられていた。富江を取り合い仲たがいしていた友人・長岡を呼び出し、惨状を見せる。石塚が言うには富江はミンチになった肉塊は増え続けて、それぞれが元の姿に戻ろうしているからつぶすのだと。確かに富江の匂いがすると長岡はミンチになった肉を見て、あることを思いつく……。

富江・ベビーシッター(伊藤潤二コレクション 16)

ある夫婦から赤ん坊・マリナの世話を頼まれた衿田は、家に着くなり、マリナと一緒に部屋に閉じ込められてしまう。夫婦が言うにはマリナの見た目でたいていの人は逃げ出すのだそうだ。おそるおそる、おくるみをめくると心臓から頭が生えたような物体が。一方、近所では不審火による火事が起きていた。サイレンの音を聞くと、マリナは大きな声で泣き出し……。

富江・ある集団(伊藤潤二コレクション 17)

梅原は最愛の恋人・尚子を病気で亡くし傷心だった。友人の宮川は彼を元気づけようとある集会に誘う。その集会は大きな部屋の一室に血色ばった男たち何十人もいて、富江という女性が現れた途端、彼女の名を呼び、かしずき、称賛の言葉を口にするという彼女を信奉する奇妙な会だった。不審に思う梅原を見た富江は彼に興味を持ち……。

富江・通り魔(伊藤潤二コレクション 18)

誰もがかわいいと認める小学生・アヤカは姉の保子が恋する雪夫に接近していた。非難する保子に「お姉様も私みたいに綺麗に生まれれば」とあざ笑う。悔しがる保子だったがある日友人からアヤカそっくりの美少女の存在を教えられて見に行くと……。

富江・トップモデル(伊藤潤二コレクション 19)

端正な顔立ちのトップモデルのリョウは、狙った女性はすべてものにしてきたが、そんな日常に飽き飽きしていた。ある日、彼好みの超美形の富江という女性を紹介してもらうと、一発で彼女の虜に。愛の告白をすると、彼女は「私の美しさから見たら下の下よ」と無下な態度を取られてしまって……。

富江・老醜(伊藤潤二コレクション 20)

3人の富江の住む町は異様な空気に包まれていた。3人はお互いを殺そうと刺客をそれぞれ放っていた。富江のひとりであるアヤカの家には、ナイフを持った男が押し入り、父母を殺してしまう。ついには家まで放火されることに。もうひとりの富江である舞はアヤカが放った刺客によって殺される。残るはアヤカと美穂、ふたりの富江の戦いが始まった……。

楽しい夏休み(伊藤潤二コレクション 21)

釘少年・双一シリーズ第1弾!! 夏休みに田舎の親戚を訪ねた路菜と兄の裕介。歓迎され楽しい時間を過ごすのだが、親戚の末っ子・小学5年生の双一は違っていた。鉄分を補給するためと言っていつも牙のように釘を口にくわえる双一。ある日、路菜に腹を立て、「ホラーな目にあわせてやる……」と謎の言葉をつぶやき怪奇現象を起こし始める――。

楽しい冬休み(伊藤潤二コレクション 22)

冬休みに失恋傷心旅行に出た弓子は、何気なく降りた駅で少年・双一に旅館への道をたずねる。指示どおりに行くと、いくつもの呪いの藁人形が打たれた林へと迷い込み、弓子は思わずその一体に釘を打ってしまう。その現場を双一に見られ池に落ちた弓子を助けたのは、双一の兄・公一だった。そして、弓子の首には何者かの歯型が。なぜ……。

双一の楽しい日記(伊藤潤二コレクション 23)

1年ぶりに親戚の家を訪ねた路菜と裕介。双一が悪さをするのはかまってほしいからだと考えた路菜は、真っ先に双一の部屋へ向かう。そこにいたのは、以前釘が突き抜けた頬から不気味な触手が生えた双一の姿だった!! 今回も路菜の身に次々と災いが降りかかり、対抗するため路菜は双一の日記を入手する。だが、その内容があまりにも不気味で――。

双一の家庭訪問(伊藤潤二コレクション 24)

夏休みのある日、双一の担任教師がやってきた。小学校での双一の生活態度を心配する柳田先生。疎まれても熱心に通う柳田に次第になついていく双一だが、それ反してなぜか柳田は衰弱していく。心配した路菜と話した柳田は、双一が想いを寄せている女子・安城百合子を呼び出すという作戦に出るが……。なぜ柳田は次第に衰弱していくのか? その秘密は屋根裏に――!!

布製教師(伊藤潤二コレクション 25)

双一の担任教師・柳田の様子がおかしい……。まともな授業を行わず、双一と釘の飛ばし合いに興じる始末。しかも、見た目がまるでぬいぐるみのようで明らかにおかしい。不審に思ったクラス委員の若山とその仲間たちは、安城百合子の証言で双一の家を張り込み、屋根裏に忍び込む。そこにいたのは!? どんどん衰弱していく若山……屋根裏と双一の秘密とは――!?

双一の誕生日(伊藤潤二コレクション 26)

不気味で不吉であまのじゃくな小学生、双一の出生の秘密に迫る! 双一はいったい誰に似たのかという路菜の疑問に、祖母にそっくりだと言う双一の家族。祖母は双一には双子の双二という弟がいると主張し、祖母にしか見えない双二と共に行方不明になったままだった。路菜と双一の誕生日の夜、押し入れの戸を開けるとそこには正座する祖母が!! 毎年、双一の誕生日の夜、双二とともに帰ってくるというのだが……!?

双一の勝手な呪い(伊藤潤二コレクション 27)

双一が藁人形で誰かに呪いをかけた夜、路上で倒れている別のクラスの男子が発見された。翌日、教室で自分のすごさを独り言のようにつぶやく双一を不気味がる女子達。同級生の黒田と秋山の大ゲンカをおもしろがる双一は、ある呪いを思いつく。その晩いつもの杉林で、双一は人形の身体を土の中に埋めると、翌日黒田が行方不明になってしまった。そして、杉林には意外な人物が――。

四重壁の部屋(伊藤潤二コレクション 28)

屋根裏からの騒音が原因で試験勉強に集中できない双一の兄・公一のため、父親は建築会社に防音工事の依頼をする。翌日、ちょっと奇妙な雰囲気の大工が家へやってくる。突然柱に釘を打ち始めた双一の釘打ちをべた褒めする大工が仕上げた部屋は、四重構造の窓のないとても静かで狭い部屋だった。公一が勉強を始めると、壁の外から双一の妨害が始まった! 四重構造の部屋で、兄弟の恐怖の追いかけっこが始まる――!!

棺桶(伊藤潤二コレクション 29)

双一たちの祖父が亡くなり葬儀に参列するため双一の家を訪れた路菜一家。双一の兄・公一は、祖父が亡くなる直前に自分が入る棺桶を元気に手作りしていたと言う。それを見た双一に「自分用にも西洋風の棺桶を作ってほしい」とねだられ、制作していた途中の死だった。祖父の遺体を手製の棺桶に入れる際、双一は祖父に向かって不気味な呪文を繰り返す。それは、死者を生き返らせる呪文だと言うのだが……。

噂(伊藤潤二コレクション 30)

双一の同級生・みどりは、自分がクラスで一番かわいいと自負している美少女。そして、双一のことをとても不気味がっていた。ところがある時から、双一のいい行いの噂が学校中に広がり不思議がっていると、偶然、双一が自分のいい噂を流す現場に遭遇してしまう。同級生たちに噂の真相を暴露された双一は、みどりへの復讐を開始する……。みどりの運命は!? 世にも不気味なファッションモデル淵さんと双一が共演――!!

伊藤潤二コレクション

『マニアック』のマンガ原作一覧

伊藤潤二コレクション 伊藤潤二
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# 伊藤潤二『マニアック』20作品のマンガ原作のまとめ https://ji-anime.com/story/ #01 「怪奇ひきずり兄弟 降霊会」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/37 #02 「トンネル奇譚」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/91 #02 「アイスクリームバス」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/63 #03 「首吊り気球」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/79 #04 「四重壁の部屋」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/28 #04 「睡魔の部屋」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/43 #05 「侵入者」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/98 #05 「屋根裏の長い髪」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/45 #06 「黴」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/60 #06 「蔵書幻影」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/115 #07 「墓標の町」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/84 #08 「恐怖の重層」 伊藤潤二研究 ホラーの深淵から https://manba.co.jp/boards/93090 <試し読み> http://sonorama.asahi.com/comic/junjikenkyu-juso.html #08 「漂着物」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/88 #09 「富江・写真」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/4 #10 「耐えがたい迷路」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/49 #10 「いじめっ娘」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/51 #11 「路地裏」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/53 #11 「首のない彫刻」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/71 #12 「耳擦りする女」 https://manba.co.jp/boards/86088/books/8 #12 「双一の愛玩動物」 https://manba.co.jp/boards/84812/books/112