あらすじ青春漫画の名手・松本剛の傑作たちが、電子で甦る! 恋に落ちた少年と少女。しかし、明るみになった少女の秘密はあまりにも残酷だった。重い現実に押しつぶされそうになりながらも、必死に抗う二人の、儚い恋の行方は――?凍てつく大地、北海道に煌めく恋の物語、感動の下巻!
隣のクラスに転校生してきた女の子に一目惚れして仲良くなるんだけど、その子はヤクザ者な父親から売春を強要させられていて…という、嫌な予感しかしない始まりですが、すごくいい漫画でした。『甘い水』というタイトルの意味はこういうことだったのかと心が感動で震えました。女の子の妹は嘘がつけないとか読んでて上手いと思ったところがたくさんあったけど、ラストでサブタイトルにもなっている「風花」が降ってくるのが素敵でした。晴れてるのに降ってくる雪のことを「風花」というのですが、それがまたラストの喜びと悲しみの両方があるような主人公の心情とものすごく合ってるんです。読み返すたびに傷つきそうだけど、それでも何度でも読みたくなる傑作でした。