あらすじ校舎の裏側は自殺の名所があり、そこにある白っ茶けた木にはぶら下がって死んでしまった人間の霊が取り憑いている…そんなうわさ話をきいてきたいじめっこ軍団はさっそくいじめられっこ浩を呼び出す。血に飢えたその木に浩を生贄としてささげようとして…。1980~90年代にケイブンシャ大百科シリーズに掲載されたつなん京助のこども向けホラー漫画をデジタルで復活! 第二弾は学校・児童の霊にまつわるお話を集めました。(グロ表現等ホラー漫画独特の表現が苦手な人は読まないでください。)
その昔、ケイブンシャ大百科シリーズという文庫本がありまして、子供の頃に読んだ大百科として見覚えがある方も多いと思いますが、その中で、1980〜1990年代に掲載されていたホラー短編を描かれてきたつなん京助氏の作品を集めて、デジタル版で復活させたのがこの本です。身近なテーマを用いて、子どもが起こしがちなちょっとした残酷な行為を描いており、当時どれだけ多くの子どもに衝撃とトラウマを植え付けてきたか。しかし、この作品の目的は題名にあるトラウマを読み手に与えるというよりは、人としてしてはいけない行為描くことにより、人間以外の生き物を大切にしたり、自分がされたくないことは友達にはしない、というような人として最低限持つべき思いやりや礼儀を漫画を通じて伝えようとしているように思えます。画の雰囲気やテーマから、ホラー漫画のレベルとしては、基本は子どもに向けてのものですから、怖い世界の入門書としていかがでしょうか。