あらすじ

人獣が合体した換身忍群を擁する血達磨党。首領の鬼人斎と軍師の砕骨丸は、究極換身を得るため「換身図巻下ノ巻」を探していた。それが不知居の元にあると勘違いした砕骨丸はおたすけ組との抗争に割って入り、不知居壊滅にひと役買うことに。そして「下ノ巻」を手に入れた砕骨丸は鬼人斎を抹殺し、真血達磨党を立ち上げる。一方で機を見ていた忍者集団・孤立山野党は首だけになった鬼人斎と結託。不知居の間者・亀こと、お静はおたすけ組に寝返るなど、究極換身をめぐる争いは混迷を深めていく。
お江戸忍法帖 壱ノ巻

時は江戸時代。忍者いらずの太平の世に、仕事にあぶれた火種の小助、かんざしお水、お花見風丸らは、口入屋の三太夫の元で「日雇忍群おたすけ組」として持ち込まれる厄介ごとの解決にあたっていた。そんな折、ある仕事で恨みを買ったおたすけ組は般若党・おどりの夢丸につけ狙われ、その件が片付いた後、公儀隠密・捌足半蔵の命で将軍暗殺をもくろむ朧谷三人衆を倒すことになる。二頭身のコミカルキャラが、軽快ながらブラックなギャグバトルを展開する、たがみよしひさ作品の中でも異質な作品。

お江戸忍法帖 弐ノ巻

夢丸が手助けすることで、少しはましになったかに見えるおたすけ組。南蛮妖術使いのガマ忍者、風魔の首領・小太郎、ニセ小助を倒すなどの活躍を見せるが、実際は相手の自滅という、運任せのところは相変わらずだ。そんなおたすけ組の前に謎の宗教団体・万華教が放った畳谷七人衆が立ちはだかった。先兵の変化使い・卑屈甚内と鋼鉄の体をもつ刀閂坊は、夢丸の機転もありからくも撃退。しかし、ボロ布、垢、病原体、糞や涙を武器とする妖しげな忍者が次々と襲いかかり、おたすけ組は窮地に陥る。

お江戸忍法帖 参ノ巻

畳谷七人衆、その黒幕の万華教を殲滅したおたすけ組に休息はない。次なる敵は機械(からくり)人形を操る不知居(しらない)一族だ。いわば巨大扇風機の大風君、鎌を飛ばす鎌切郎、一見するとタコ坊主の夢皆斎と次々現れる機械人形に対抗するため、おたすけ組の頭脳担当・金吾郎は巨大栓や炸裂弾射出機などの新兵器を開発。しかしながらいまひとつ信頼性に欠けるため、おたすけ組の苦境は続く。そうこうしているうちに第三勢力の血達磨党が、「換身図巻下ノ巻」を奪おうと抗争へ割り込んでくる。

お江戸忍法帖 四ノ巻

人獣が合体した換身忍群を擁する血達磨党。首領の鬼人斎と軍師の砕骨丸は、究極換身を得るため「換身図巻下ノ巻」を探していた。それが不知居の元にあると勘違いした砕骨丸はおたすけ組との抗争に割って入り、不知居壊滅にひと役買うことに。そして「下ノ巻」を手に入れた砕骨丸は鬼人斎を抹殺し、真血達磨党を立ち上げる。一方で機を見ていた忍者集団・孤立山野党は首だけになった鬼人斎と結託。不知居の間者・亀こと、お静はおたすけ組に寝返るなど、究極換身をめぐる争いは混迷を深めていく。

お江戸忍法帖 五ノ巻

真血達磨党に本拠である合妹屋を襲われたおたすけ組は、一度は返り討ちにしたものの、再度の襲撃に手に入れていた「上ノ巻」を奪われてしまった。ほどなくして真血達磨党による村人消失事件が起きる。捌足半蔵は、次に狙われそうな村におたすけ組を送り、その道中で山野党に襲われたおたすけ組は、金吾郎作の新兵器で山野党を撃退。しかし乗り込んだ村はすでに手遅れの状態だった。そしておたすけ組と山野党の最終決戦のさなか、村人を材料に完成した究極換身・肉魂(ひとだま)がその姿を現す――。