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恋なのかも知れない。煙草をもてあそぶ細い指。少し長めの髪。グラスを傾ける横顔。いつも気になってた。恋人から全然ロマンチックじゃないプロポーズ。3年も付き合ってるとこうなるのかしら。3年も付き合ってると、私のものじゃない口紅が、あなたのアパートの洗面所に落ちていても問いつめもしなくなるのかしら。だから、あの席で出会うあの男性のことが、こんなにも気になるのかしら。いつかは色あせるのかしら。この肩越しに見つめるだけの恋も。そう思ったら涙がこぼれた。どうかしてる、私。これじゃ10代の子供じゃないの。手遅れの恋だと思っていた。見つめるだけでいいと思っていたのに。彼から誘われた。私は躊躇しなかった。あなたが好き。あなたが…。