あらすじ

家が隣同士のお兄ちゃんと小さな女の子。ずっとそんな関係だった光希と達彦は、ついに愛を確かめあう。だが、達彦に婚約破棄されたさなえは指輪を投げつけて姿を消し、電話で自殺をほのめかす。「もう生きてるの、疲れちゃった」と。その言葉に達彦は、大事なブロードウェイ公演をかけた舞台を前に飛び出していく。ミュージカルに捧げた青春ストーリー第6弾。読みきり短編「海風に光る」、光希と達彦の出会いを描いたアナザーストーリー「メモリー」も収録。
おとめ気分(コミック・フリル)(1)

高校1年生の光希は、隣家の幼なじみの“お兄ちゃん”、達彦が大好き。幼い頃から達彦を追いかけ、遊びでも部活でもなんでもマネしてきた。次はミュージカルを始めるという達彦にくっついて、光希も名門柳原演劇研究所に通い始める。柳原の妻・時枝の厳しいレッスンを受け、やがて光希は自分でも思いがけない情熱でミュージカルにのめり込んでいく。だが光希は知らなかった。時枝が自分の実母であることを…! 恋に、ミュージカルに情熱を燃やす青春ストーリー第1弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(2)

ミュージカルに本格的にうちこみはじめた光希は、新作ミュージカルのオーディションでライバルの曜子とひとつの役を争うまでに成長を遂げていた。はじめは大好きな隣家の達彦のマネをして始めたミュージカルだったけれど、いつのまにかすべてを懸けようと決心するほど夢中になっていた。その頃、達彦は本場のミュージカルを学ぶために渡米を決意していた。達彦を空港まで追いかける光希だったが、達彦の恋人さなえも渡米することを知る――。青春ストーリー第2弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(3)

新生劇団「ブラッサム」でプロをめざす光希。柳原時江の厳しい指導のもと、新作ミュージカルのヒロインに大抜擢され、それと同時に仁科流通グループのイメージガールとしてマスコミの脚光をも浴びることに。すると、週刊誌の記事で柳原時枝が実母であることを暴かれてしまう。主役の獲得は実力ではないなどと書き立てられ、ショックを受けた光希は家を飛び出した。ひとりきりで向かった先はニューヨーク、達彦のもとだった――。きらめく青春ストーリー第3弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(4)

実母・時枝とのわだかまりが解け、光希は劇団「ブラッサム」の旗揚げ公演で大成功を収めた。これにより劇団の次の新作がブロードウェイで上演されることが決定した。もしヒロインに選ばれれば、アメリカで修行を積んだ達彦と同じ舞台で踊ることができるのだ。練習に励む光希だったが、ライバルのアニーとの実力の差をみせつけられ、落ち込んでしまう。そんな時、アニーの母で大スターのジャニスが光希のコーチになることになり…。青春ストーリー第4弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(5)

ブロードウェイの公演を目前に練習に励む光希。そんな時、ライバルの戸倉千佳の企みにより、光希は路地裏につれ去られてしまう。まさに暴力がふるわれそうになったその時、達彦が現れて光希を助けるが、光希をかばって代わりに刺されてしまった! 病院で、ずっと達彦のそばによりそっていたかったが、さなえが現れて光希は帰るほかなかった。やがて、達彦とさなえの婚約が発表され…? すべてをミュージカルに捧げるきらめく青春ストーリー第5弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(6)

家が隣同士のお兄ちゃんと小さな女の子。ずっとそんな関係だった光希と達彦は、ついに愛を確かめあう。だが、達彦に婚約破棄されたさなえは指輪を投げつけて姿を消し、電話で自殺をほのめかす。「もう生きてるの、疲れちゃった」と。その言葉に達彦は、大事なブロードウェイ公演をかけた舞台を前に飛び出していく。ミュージカルに捧げた青春ストーリー第6弾。読みきり短編「海風に光る」、光希と達彦の出会いを描いたアナザーストーリー「メモリー」も収録。

おとめ気分(コミック・フリル)(7)

ついに憧れのブロードウェイで、マチネーに限りヒロインを演じることになった光希。達彦とも互いの愛を確かめあい、ニューヨークでの日々は輝いていた。ところが、達彦の役を狙うライバル佐伯司に、達彦を動揺させる道具として光希は目をつけられてしまう。司に「達彦のそばにいる限りブロードウェイでは通用しない」と言われた光希はショックを受け、あろうことか舞台で醜態をさらしてしまう。思い詰めた光希は、このままではいけないと達彦の前から姿を消して…。

おとめ気分(コミック・フリル)(8)

達彦のもとを離れた光希は、司の友人宅に同居し、著名なミュージカル演出家ジェフ・ギルモアの新作で司のパートナーを演じることになった。しかし司は、精密検査の結果、脳に腫瘍が発見される。司の命があと半年と聞かされショックを受ける光希。一方、司の陰謀で光希の様子をまるで知らされずにいた達彦は、毎日舞台に出たあともフラフラになるまで光希を捜しまわっていた。すべてをミュージカルに捧げるきらめく青春ストーリー、いよいよ佳境! 第8弾。

おとめ気分(コミック・フリル)(9)

光希は達彦に罪悪感を覚えながらも、どんどん司に惹かれていくのを抑えることができなかった。司は不治の病に冒され、あと3か月の命と告げられている。なのに、その命の最後の瞬間まで舞台に立つと言い、舞台の上でも光希にまっすぐな愛をむけてくる司に、光希の心は完全に奪われていた。一方、そんな光希のゆれる想いも含め、達彦はどこまでも光希を守ろうと決意していた。やがて、ついに司が倒れて意識不明に…。ミュージカルにかけた青春の輝きを描く第9巻。

おとめ気分(コミック・フリル)(10)

光希と司がパートナーを組んだ公演はブロードウェイで絶賛され、司が余命わずかだと知る者はほとんどいなかった。だが病は確実に進行し、司はある時強い発作で意識不明になる。代役として達彦が舞台に立つが、2日間目覚めなかった司は、代役が達彦だったと知ると、以降は誰もが舌をまく凄みを舞台上で見せ、最後に倒れるまで2度とその役を達彦に譲らなかった。そうして司は光希の心を奪ったまま還らぬ人となり…。ミュージカルにかけた青春の輝き、最終巻。