あらすじ

愛すれば愛するほど、2人の距離は遠くなる。近づけば近づくほどに、決して私とあなたには手に入らないものを思い知らされる。ただひとりの男――を愛しただけなのに。
罪に濡れたふたり 1巻

2度と会うはずのない出会いが、偶然つれてきた恋。けれど、それは決して実らない禁断の果実。傷心旅行のローマで、19歳の女子大生・香純(かすみ)が出会った日本人の男のコ。名前も知らない彼に惹かれ、一夜の愛を交わした香純。だが運命のいたずらは、彼が由貴(よしき)という名の弟であると告げるのだった!許されるはずのないこの愛の行く先は…!?

罪に濡れたふたり 2巻

姉弟として暮らすことの切なさに、香純を残し、ひとり家を出ていった由貴。けれど、香純の由貴への想いは日に日に深まってゆく。そして、由貴の想いもまた――。

罪に濡れたふたり 3巻

姉弟として、血のつながりという呪縛を前にしてもなお、お互いへの想いを断ち切ることができない香純と由貴。離れれば離れる程に、その想いは深まり、さらに高まってゆく。

罪に濡れたふたり(4)

お互いの想いを止めることができない香純と由貴。罪を重ね、周囲の愛する人たちを傷つけ、裏切っても、それでも手に入れたい愛がある――。

罪に濡れたふたり(5)

姉弟ではないかもしれないという願いも儚く消え、ついに由貴との別れを決意する香純。けれど、離れれば離れるほど、忘れようとすればするほど、香純の心は由貴でいっぱいになってゆく――。

罪に濡れたふたり(6)

姉さんを取り戻すためなら、どんな悪にだってなれる。由貴の激情に、弟への想いを断ち切ろうとしていた香純の心は揺れる。そして、いまだ由貴への想いに執着する恭子は――。

罪に濡れたふたり(7)

由貴の子供を恭子が妊娠!?その事実を知ってもなお、由貴への狂おしい想いを断つことのできない香純。そして、由貴もまた、恭子の執着を振り切り――。

罪に濡れたふたり(8)

和樹の突然の死――しかもそれは、愛し続けた香純の命を守り切っての死だった。そして、その現実は、日を追うごとに香純の心に重くのしかかり――。

罪に濡れたふたり(9)

由貴の目の前で指輪を捨て、別れを告げた香純。それは、断ちがたい由貴への想いのなかで生きていこうとする、香純が下した決断だった。けれど、由貴はそんな香純に言う――。

罪に濡れたふたり(10)

由貴の言葉に衝撃を受け、次第に壊れてゆく香純。それを利用し、簾はついに自分との結婚を香純に承諾させる。けれどその当日、教会に現れた由貴は――。

罪に濡れたふたり(11)

今度こそ、2人だけのどこでもない場所に2人きりで行こう――。由貴の言葉のままに、2人でビルの窓から飛び降りた香純。奇跡的に助かったものの、由貴の意識は戻らないまま。

罪に濡れたふたり(12)

どんなに愛したってこの関係は、誰からも認められない。由貴――私の愛する人。結婚も子供もあり得ない。だって彼は血の繋がった弟。それでも、互いへの想いは薄れることすらなく――。

罪に濡れたふたり(13)

「愛し過ぎて、一緒にはいられない――」と、由貴のもとから姿を消した香純を追いかけるため、病院を飛び出した由貴。けれど、手術直後の体ではそれも叶わず、ひとりニューヨークに残される。

罪に濡れたふたり(14)

ふたりの間に距離ができればできる程、あなたに囚われている自分に気づかされる。姉弟と知りながら求め合ったあの日から、私達にとっては、罪を犯すことこそが運命。

罪に濡れたふたり(15)

幾多の障害から逃れ、ついに2人で暮らし始めた香純と由貴。けれど、互いが互いを大切に思えば想うほど、「姉弟」という現実が、叶うことのない「夢」を打ち砕いていく。

罪に濡れたふたり(16)

愛すれば愛するほど、2人の距離は遠くなる。近づけば近づくほどに、決して私とあなたには手に入らないものを思い知らされる。ただひとりの男――を愛しただけなのに。

罪に濡れたふたり(17)

香純――このオレの強すぎる想いが、あなたを苦しめているのだとしたら、あなたを怯えさせているのだとしたら、オレは――どうすればいい?

罪に濡れたふたり(18)

生き別れていた僕らが、他人として出会い愛し合ったあの日――今日という日の結末を、一体誰が知り得ただろう。僕らは2人だけの世界で、永遠に愛し合うと誓ったのだから――。衝撃の完結巻!!