あらすじ好きって絶望だよね。砂糖菓子のような嘘のヴェールの向こう側に、次第に明らかになっていく藻屑の悲しい真実。日常という平坦な戦場を生き延びるための、少女たちの戦いは、衝撃の結末へと雪崩落ちていく……。
桜庭一樹の名作「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」を「ナナマルサンバツ」杉基イクラが漫画化した作品。 原作から痛いほど伝わってくる少女の無力感と絶望的なまでのどうしようもなさが、しっかりと描写されている。色濃く描かれた日常生活はやるせなさを引き立て、決まっていた終わりにただただ流れていく。原作の雰囲気をしっかりと掴んだ上手な作画により、読みやすくもずっしりとした漫画になっている。