あらすじ

時は元亀二年、世に言う戦国時代。諸国の群雄が天下統一のため上洛をねらって凌ぎを削り合戦を繰り返す中、己の身を守り必死に生き延びようとする身寄りのない子供たちだけの盗賊団があった。小さな力で時代に爪をかける群れ…その先頭に立つ少年・志郎は、集団で暮らしながら盗んだ農作物を市で売ったり、落ち武者狩りに紛れて大将の首を取ったりして集団の生計を立てていた。弱い奴は死ねばいい、俺は強くなって生き延びる!時には冷酷にも見える志郎だが、皆そんな志郎の強さと生き方が好きで、ついて行くのだった。乱世が続く中、季節は冬を迎えようとしていた。このまま冬を越せるかを案じた志郎は、戦もなく物が溢れる豊かな街・堺を目指し移動することを決意する。旅立った一同は、その道中で織田軍と一向宗の戦に巻き込まれてしまう!志郎は自ら殿(しんがり)を引き受け、幼なじみの丈助や子供たちを先に逃げさせる。なんとか殿を凌いだ志郎は仲間に追いつくが、そこに広がっていた光景は…!?大好評を博した【小源太編】に続き、本編は志郎にスポットを当てたもうひとつの壮絶な《ヒウリ》ストーリー!第1巻(シリーズ全8巻)!
ヒウリ【小源太編】1巻

太古の昔、仏のつかいで天のいとなみを操る不思議な獣がいた。その名をヒウリ。人里に降りて来ては雨を降らせたり干ばつを起こしたり、嵐を起こしたかと思えば瞬時に豊作をよんだりと、気まぐれな神獣だった。過去に一度だけこのヒウリの力を手に入れた人間がいたという。その者はヒウリから忍術の起源になったともいわれる力を分け与えられ、その驚くべき力によって人々を恐怖で震え上がらせたという…。時は戦国時代、戦乱の世では忍者の需要が増し、忍者にも様々な種族が存在した。伊賀、甲賀、神魔、風魔などいくつもの種族がひしめき合う中、忍者としては最下層の丙賀(へいが)一族は、ヒウリの力で究極の忍術を会得し、一族の名を不動のものにしようとする。丙賀忍者のゲン、葉月、ギンメ、姫丸、そして狼のシジマとその息子テツは、ヒウリの力を手に入れるため旅立つ。だが、ヒウリを狙っているのは丙賀一族だけではなかった!?伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》第1巻(シリーズ全8巻)!

ヒウリ【小源太編】2巻

謎の神獣・ヒウリが持つ不思議な力を手に入れ、最強の忍術を会得するため、ゲン、葉月たち少年少女忍者は、大頭の指令でヒウリ捕獲の旅に出た。しかしヒウリを狙うのは丙賀一族だけでなく、他の忍者一族たちも同じことを考えていた。ライバルと戦いながらヒウリを追うゲンたち。ある日、ゲンは森の中で翼に怪我を負ったヒウリの子供を発見する。すぐさま捕獲し、子ヒウリをオトリに親ヒウリを呼び寄せる作戦に出る。だが、子ヒウリの怪我の手当てや世話をしたせいで、すっかり子ヒウリになつかれたゲンは、情が移ってしまいオトリ作戦をやめると言い出す。目的のためなら手段を選ばないのが忍者だ…冷酷に告げる姫丸に対しゲンは猛反発…。一方、ゲンたちが子ヒウリを捕獲したことを知った神魔たちは、密かに子ヒウリを奪おうと企てていた。そして、ゲンと姫丸が内輪モメしている間に、神魔の奇襲が!!伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》第2巻(シリーズ全8巻)!

ヒウリ【小源太編】3巻

ゲンは子ヒウリを敵襲から守り、ヒウリのもとへ返した。だが、子ヒウリを狙う霧刃(キリバ)一族襲撃で、ゲンは瀕死の重傷を負ったのだが、目の前に突然ヒウリが現われ、次に気がついたときにゲンは不思議な力を身にまとっていた。体は宙に浮き、勘は冴えわたり、狼のテツとも会話ができた。もしやヒウリの力!?だが、ゲンはまだ自分の思うように力をコントロールすることはできないでいた。大頭の紹介で、ヒウリに詳しい松宗寺の慈風道人というお坊さんを訪ねたゲンたち。どんな立派なお方かと思いきや、かなりの変わり者だった。そしてゲンたちは近くの村で自らをヒウリのつかいと名乗る怪しい輩・ヒウリ大僧上という男に出会う。村人はこの男の催眠術によりすっかりだまされていた。村でただひとり、大僧上に反発する竹蔵は、領主のつかいに捕えられて連れ去られてしまう。竹蔵の救出に向かうゲンだったが、突然ヒウリの力が宿り、その恐ろしいほどの力が暴発してしまい…!?伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》第3巻(シリーズ全8巻)!

ヒウリ【小源太編】4巻

ゲンの武器であるカマにヒウリの力が宿り、その力が暴発すればゲンには抑えることができないほど危険な状態になっていた。しかし慈風道人の能力によって、その力はゲンでも扱えるように適度に鎮められた。そのカマは《毘沙鎌》と名づけられ、ゲンたちのヒウリを追う旅は続くのであった……。《毘沙鎌》の噂を聞きつけた他の忍者一族はさっそく、《毘沙鎌》を手に入れるため動き出した。当然、霧刃一族も《毘沙鎌》を狙っていた。ある夜、姫丸の前に霧刃の刺客が現われる。剣を交えたその敵はかなりの強者で、どこかで見覚えが…?それは姫丸の幼なじみで、忍者として独り立ちするために丙賀を出て行った女・小鈴だった!よりによって霧刃にいるとは…。昔は同じ里でともに修行に励んだ良きライバル同士が、いまは互いに敵となり殺し合わなければならない。姫丸に与えられた辛い試練…。そして静寂の夜に2人の決戦が始まろうとしていた…!伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》第4巻(シリーズ全8巻)!

ヒウリ【小源太編】5巻

ゲンが持つヒウリの力が宿ったカマ・《毘沙鎌》を執拗に狙う霧刃一族。霧刃首領の霧峨は、ゲンたちを何度も追い詰めながらも、とどめを刺さずに生かし、逃してきた。この霧峨の不可解な行動には何かワケがあるのか…?謎を解くため、ついに霧刃への侵入を決意したゲンたちだったが、その矢先に葉月とテツが霧刃側に捕らわれてしまう。救出に向かったゲンとギンメは、霧刃の守護神で我こそがヒウリと名乗る化け物に遭遇する。こいつがヒウリ?霧刃もまたヒウリの力を手に入れていたのか!?そんな中、何故か霧刃内では首領である霧峨を討ち取ろうとする反乱が起こる。ワケがわからぬまま、霧峨と一緒に霧刃一族と戦うゲンたち。一方、地上では日蝕が起こり、これを機に霧峨が動く。「ヒウリが日輪を掴みし時、邪悪な力弱まりて…」。そう言ってヒウリに似た化け物に向かっていく霧峨。霧峨の本当の目的とともに、ヒウリの謎が少しずつ解き明かされようとしていた!!伝説の神獣・ヒウリを追い、その力を手に入れようとする忍者たちの戦いを描いた壮大なシリーズ冒険活劇、《小源太編》完結の第5巻(シリーズ全8巻)!

焔は風の名の如く【ヒウリ・志郎編】(1)

時は元亀二年、世に言う戦国時代。諸国の群雄が天下統一のため上洛をねらって凌ぎを削り合戦を繰り返す中、己の身を守り必死に生き延びようとする身寄りのない子供たちだけの盗賊団があった。小さな力で時代に爪をかける群れ…その先頭に立つ少年・志郎は、集団で暮らしながら盗んだ農作物を市で売ったり、落ち武者狩りに紛れて大将の首を取ったりして集団の生計を立てていた。弱い奴は死ねばいい、俺は強くなって生き延びる!時には冷酷にも見える志郎だが、皆そんな志郎の強さと生き方が好きで、ついて行くのだった。乱世が続く中、季節は冬を迎えようとしていた。このまま冬を越せるかを案じた志郎は、戦もなく物が溢れる豊かな街・堺を目指し移動することを決意する。旅立った一同は、その道中で織田軍と一向宗の戦に巻き込まれてしまう!志郎は自ら殿(しんがり)を引き受け、幼なじみの丈助や子供たちを先に逃げさせる。なんとか殿を凌いだ志郎は仲間に追いつくが、そこに広がっていた光景は…!?大好評を博した【小源太編】に続き、本編は志郎にスポットを当てたもうひとつの壮絶な《ヒウリ》ストーリー!第1巻(シリーズ全8巻)!

焔は風の名の如く【ヒウリ・志郎編】(2)

織田軍と一向宗の戦に巻き込まれ、すべて失った志郎。深い悲しみの中、霧刃忍者の宗仁に導かれ、忍の道へと進む。宗仁に連れられて霧刃の里にやって来た志郎は、その日から霧刃一族として忍の修行の日々を送る。宗仁に才能を買われただけに、志郎は修行中の他の連中と比べると能力は飛び抜けていたが、協調性がないため、あらくれ者と呼ばれてトラブルもしばしば…。それでも志郎は、強くてなぜか気が合う地頭丸と張り合いつつ、師匠の宗仁と直接指導も受けながら己を磨く。ある日、任務で岐阜へ行くことになった宗仁は、志郎への宿題として自分が留守の間、頭領の娘・露姫の屋形でのお勤めを言い渡す。志郎は露姫の下で昼間は畑作業に薬草取り、夜は学問に励んだ。はじめは身分の違いから露姫のことをよく理解できなかった志郎だが、一緒に働くうちに打ち解けていく2人だった。そして、任務を終えて帰還した宗仁は、志郎に忍として初の仕事を任命する。それは、岐阜に行き信長公を護衛することだった!大好評を博した【小源太編】に続き、本編は志郎にスポットを当てたもうひとつの壮絶な《ヒウリ》ストーリー!第2巻(シリーズ全8巻)!

焔は風の名の如く【ヒウリ・志郎編】(3)

霧刃の忍として信長を護衛する任務にあたっていた志郎。しかし、なかなか武田軍の勢いは止まらず、あせり始める霧刃一族。そんな中、志郎は次の任務・浅井朝倉討伐のため越前行きを命じられる。そして2年後、信玄は病沈し、これを機に織田軍は一気に攻勢へ転じた。そして霧刃は幾多のいくさ場を血の海に染め、いつしか残虐無敵の忍群に変貌していた。たくましく成長し、霧刃の里に帰った志郎。だが、久々に戻った霧刃の里は、何か様子がおかしい。師匠の宗仁へ報告するも、宗仁の様子も以前と違う…。そう、志郎が越前に行っている間に、里では頭領が隠居し、狂気を帯びた宗仁が采配を奮っていたのだ。さらに、志郎がいつからか想いを寄せていた露姫が、宗仁と結婚することを知る。志郎は露姫に会い、姫の自分への想いを知り、志郎も自分の想いを告げる。だが、そんな2人を引き裂くかのごとく、宗仁は信長討伐を掲げ、その立役者に志郎を指名するのであった。この狂気に満ちた宗仁の背後に、あのヒウリの力が!?大好評を博した【小源太編】に続き、本編は志郎にスポットを当てたもうひとつの壮絶な《ヒウリ》ストーリー!第3巻(シリーズ全8巻)!