あらすじ

エラの視覚と聴覚を保つため、三人は一つの部屋で寝食をともにすることに。余計な私情を挟むまいと距離を取ってきたヴァルだったが、エラのある姿に胸を打たれたようで――。【第8話】
音色が愛しむ贄娘1巻

あるところに、目が見えない王子さまと、耳が聞こえない王子さまがいました。それぞれの父親である王さまたちは、星に願いをこめ……そして、悲しい奇跡が起こりました。森で独り暮らすエラは、「暗闇」と「無音」という試練を与えられながらもほがらかに暮らす16歳の少女。そんなエラの前に現れたのは、“ある人”を捜して森を彷徨っていた王太子・エーデルシュタイン。この国に“一人しかいない”はずの蒼玉の瞳を持つ二人が出会った時、運命の歯車が回り出す――。視覚と聴覚を「奪われた」少女と、少女の笑顔を守ると誓った二人の王子。交錯してはならない運命の三人が織りなすロマンスファンタジー。【第1話】

音色が愛しむ贄娘2巻

捜し続けていた“ある人”がエラだと知ったエデルは、出会えた喜びを抑えきれずに思わず彼女を抱きしめてしまう。不意にエデルの手が触れ、二人の視線が交わった途端、何も見えないはずのエラの目に眩しい光が差し込んできて……?【第2話】

音色が愛しむ贄娘3巻

意識を失ったエラを、エデルは王宮へと運び込む。そんなエデルを訪ねてきたのは、同盟国ラフィーシアのヴァルアイン王太子。エラの身を案じているエデルに、ヴァルアインは自身の妹との縁談を切り出すが……?【第3話】

音色が愛しむ贄娘4巻

聞こえないはずのエラの耳をつんざくように、突如耳鳴りが起こる。エラだけでなく、ヴァルも同じ痛みに襲われている様子から、エデルだけが“何か”を感じ取り……。【第4話】

音色が愛しむ贄娘5巻

二人が秘密を共有すると同時に聞こえてきた鈍い音は、エラが転んだ衝撃音だった。転んでも、ぶつけても、感覚だけを頼りに歩き出すエラの姿に、二人の王子は――。【第5話】

音色が愛しむ贄娘6巻

どうしてかはわからないけれど、二人の王子に抱きかかえられたエラの世界に、突如、光と音が現れる。慌てふためくエラを見たエデルは、彼女の身に起こった奇跡に気づき……。【第6話】

音色が愛しむ贄娘7巻

ヴァルが部屋を出て行った途端、エラの世界は再び無音に包まれる。みんなに心配をかけまいと、なんでもないように振る舞うエラだけど、今までのようにはできなくて……。【第7話】

音色が愛しむ贄娘8巻

エラの視覚と聴覚を保つため、三人は一つの部屋で寝食をともにすることに。余計な私情を挟むまいと距離を取ってきたヴァルだったが、エラのある姿に胸を打たれたようで――。【第8話】

音色が愛しむ贄娘9巻

エラとヴァルが身を隠している王宮内の西の塔に、招かれざる客が現れる。エデルを「兄上」と呼ぶ彼は、この場の状況に混乱しつつも婚約者から届いた手紙を差し出して……。【第9話】

音色が愛しむ贄娘10巻

西の塔に次いでやってきたのは、エデルの婚約者であり、ヴァルの妹のサティーナ姫。初対面のエラに敵意を向けているかと思いきや、彼女が思いもよらない行動に出て――!?【第10話】

音色が愛しむ贄娘11巻

時は遡り、15年前――。同盟国との親睦を深めるため、隣国ラフィーシアを訪れたエデルと弟のルシエル。隣国の姫・サティーナ嬢が案内した王宮内の書庫で、エデルが偶然見つけた希望の光とは……。【第11話】