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真実の恋が叶う果実、“恋蔓”の実。それは強力な催淫効果があり媚薬の原料となる。帝国東都の森に棲み恋蔓を育てている“森人(もりびと)”の木実(このみ)。ある日、木実の棲む森が売却されるという知らせが持ち主である大森家からが届く。森を離れて生きることができない森人の木実は、新しく森のオーナーとなった大森家の伊吹(いぶき)に森の売却を考え直すよう進言するが、本家の決定を覆すのは難しいと告げられてしまう。伊吹と結婚し大森家にとって欠かせない存在となれば、森を残してもらえるかもしれない。木実は考え抜いた末、自身が生きるために、恋蔓の実を使って伊吹を篭絡することを決意するが――
真実の恋が叶う果実、“恋蔓”の実。それは強力な催淫効果があり媚薬の原料となる。帝国東都の森に棲み恋蔓を育てている“森人(もりびと)”の木実(このみ)。ある日、木実の棲む森が売却されるという知らせが持ち主である大森家からが届く。森を離れて生きることができない森人の木実は、新しく森のオーナーとなった大森家の伊吹(いぶき)に森の売却を考え直すよう進言するが、本家の決定を覆すのは難しいと告げられてしまう。伊吹と結婚し大森家にとって欠かせない存在となれば、森を残してもらえるかもしれない。木実は考え抜いた末、自身が生きるために、恋蔓の実を使って伊吹を篭絡することを決意するが――