あらすじ

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】「私が自分でゴゼさんになりたいんやけぇ いまの私にはやらへん理由なんかいっこもないんよ」 幼くして母を亡くし、父は行方知れず、それでも日々を明るく暮らすホタル。そんな彼女の目から光が失われていることを知ったとき、周囲の空気は変わった。ある日、各地を巡り演奏を披露する“ゴゼ”の存在を知ったホタルは、“ゴゼ”を目指すことになり――。己が運命を未だ知らない少女の旅が今、始まる。
ごぜほたる 1巻

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】「私が自分でゴゼさんになりたいんやけぇ いまの私にはやらへん理由なんかいっこもないんよ」 幼くして母を亡くし、父は行方知れず、それでも日々を明るく暮らすホタル。そんな彼女の目から光が失われていることを知ったとき、周囲の空気は変わった。ある日、各地を巡り演奏を披露する“ゴゼ”の存在を知ったホタルは、“ゴゼ”を目指すことになり――。己が運命を未だ知らない少女の旅が今、始まる。

ごぜほたる 2巻

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】「親方に…私がそんくらいの気持ちやったと思われるんは絶対にイヤです」 幼くして母を亡くし、父は行方知れず、そして己の目は光が失われている。そんなホタルが見つけたのは各地を巡り演奏を披露する“ゴゼ”という仕事。修業を乗り越え“ゴゼ”となり旅が始まったホタルはある日、崖から滑り落ちた。そこで異形の女と出会い、父のことを聞かされて…。彼女の旅は未だ途中。

ごぜほたる 3巻

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】「…若いとかそんなん関係ないです 私のならなんでも賭けれます 命だってなんだって」 幼くして母を亡くし、父は行方知れず、己が目から光を亡くしたホタルは“ゴゼ”となった。各地を巡り、歌や演奏を披露する道行きの中で、彼女は数多くの人々と出会い別れ、経験を得た。冬が訪れハナブサ家へと帰還した一行。そこでホタルは父親が逢いに来るのを待っているミヨと出会って…。彼女の旅に新たなる道筋が――。

ごぜほたる

目の見えないホタルが放つ光 #1巻応援

ごぜほたる 十三野こう
兎来栄寿
兎来栄寿

ご‐ぜ【瞽女・御前】 〘 名詞 〙 ( 「めくらごぜ(盲瞽女)」の略 ) ① 盲目の女。〔文明本節用集(室町中)〕 ② 鼓を打ったり、あるいは三味線を弾いたりなどして、唄をうたい、門付けをする盲目の女芸人。瞽女の坊。 瞽女の補助注記 ( ②について ) 将軍や諸大名などの内局に仕えたり、箏、三絃の教授にあたったりする者もいれば、諸藩が盲女の救済、保護策としてつくった組織に所属し、遊芸を講じる者もいた。 『精選版 日本国語大辞典』より 本作は目の見えない小さな女の子のホタルが、瞽女として生きていくようになる姿を描いた物語です。 重篤な病気にかかった母のために、変若水を探し求めて行方不明になった父。 謎の蛇女。 神域の不思議と秘密。 ファンタジー・怪奇要素も交えながら、しかしそれは添え物で中心には人間同士が織りなすしっとりと、しんみりとしたドラマが据えられています。 ″ ずっと唄が下手な人も いつまでも転んでしまう人もいる だけど心さえ開いていれば 誰かと歩くことはできるから 人と生きるってそういうものだから″ という1話に出てきたセリフを読んで、ああこのマンガはとても手触りが良いなと感じました。 人生の先達であるおユキさんらがホタルを厳しくも優しく導いていく様子がとても良く、 ″ 他人に合わせて自分を作っちゃいけないよ″ といった人生において沁みる言葉をたくさん発してくれます。 そうした周囲の人の支えもありながら、ホタル自身も健気に懸命に奮闘する姿が堪りません。瞽女の中でも秀でた存在に与えられ特別な権利を得られる弁天塗香を目指して、ホタルは邁進していくことになります。 最新話では公称である「和風音楽冒険ファンタジー」の音楽の部分も素晴らしい演出をされていて心が湧きました。1巻を読んで気に入ったら、そのまま最新話まで読むのも良いと思います。 絵柄も相まって『ジャンプ+』らしさはもとよりメインストリームにある作品ではないですが、私はこういうマンガが存在し、読まれ、愛されることが素晴らしいと思います。解りやすい派手さはなくとも、岩陰でひっそりと咲く花のように美しい物語です。